「ピーマン」「パプリカ」は英語で?|英語っぽいのに通じない単語たち5

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今回は「ピーマン」と「パプリカ」の英語表現のお話です。

第3回の「英語っぽいのに通じない単語たち 食べ物編」で紹介してもよかったのですが、今回はピーマンとパプリカだけを取りあげるという不思議な回になりました(笑)

それにはちょっとした理由がありまして、日刊英語ライフではニュージーランド独特の言い回しやスラングなどを取り上げた英語コラムも紹介しています。

今回の主役、ピーマンは「英語っぽいのに通じない単語」でありながら「ニュージーランドではちょっと変わった名前」で呼ばれているんです。

この記事の目次

たまたまスーパーで見つけたチラシ

このコラムでピーマンのことを紹介しようかと考えていた頃、たまたまスーパーの入り口でこんなチラシを見つけました↓

©nzlife.net

旬の食材をテーマに、栄養価やレシピなどが書いてあります。日本でもスーパーによっては置いてありますよね。

ちょうどピーマンのことが書いてあったので家に持ち帰って読んでみると、なかなか面白いことが書いてありました。

「ピーマン」って英語で何て言う?

ピーマン、ピーマンとこれまで書いてきましたが「ピーマン」は日本語です。

カタカナなので英語っぽいですが、惑わされてはいけません。

英語だと勘違いして “peeman” と英語っぽく英語圏の人に言ってみたら、クスッと笑われるかもしれません。それは…”pee” は「おしっこ」という意味だからです。「pee man=おしっこ男」と、意図せずして恥ずかしいことになってしまいます。

ピーマンは学校の英語の授業では “pepper” と習ったような気もしますが、日本の緑の「ピーマン」は、

green pepper

と呼ぶことが多いと思います。

「パプリカ」を英語で言うと?

ただ、ニュージーランドで日本のようなピーマンを見かけることはほとんどありません。代わりに、日本で「パプリカ」と呼ばれるタイプの、緑や赤・黄色の大きなピーマンが定番となっています。

では「パプリカ」は英語でどう言うのでしょうか?

英語にも “paprika” という単語はあります。でも、英語の “paprika” は香辛料の「パプリカパウダー」を指すので、日本人がイメージする野菜の「パプリカ」とは違います。

では、野菜の「パプリカ」は英語で何と呼ばれるのでしょうか?
その答えは、このスーパーで見つけたプリントに書いてありました!

Calling them capsicums make us a little different from the rest of the world.
(意訳:パプリカのことを “capsicum” と呼ぶニュージーランドは、世界でもちょっと変わっている)

そうなんです、ニュージーランドでは、”capsicum” と呼ぶんです。読み方は /ˈkæp.sɪ.kəm/ です。

前の職場のカフェで働いていた時に、アメリカ人のお客さんに「”capsicum” って何?」と聞かれたことが何度かありました。私は “capsicum” が英語だとすっかり思い込んでいたので、ネイティブに逆に質問されて驚いたのですが、アメリカでは違う呼び方をします。

yellow bell pepper

では、アメリカでは何と呼ばれるのかと言うと、その答えも写真のチラシにちゃんと書いてありましたよ↓

The Americans call capsicums Bell Peppers. The Australians simply refer to them both as capsicums and sweet peppers. In Europe they are sometimes known as paprika.
(意訳:アメリカ人はBell Pepperと呼び、オーストラリア人はcapsicumともsweet pepperとも言う。ヨーロッパではpaprikaと言われることもある)

なるほど。パプリカ一つをとっても、世界では、

  • bell pepper(アメリカ)
  • capsicum(ニュージーランド、オーストラリア)
  • sweet pepper(オーストラリア)

と、いろんな呼び名があるんですね。そして、その続きには、

However New Zealanders seem happy to persist with calling them capsicums.
(意訳:にもかかわらず、ニュージーランド人は “capsicum” と呼ぶのが好きなようだ)

だそうです。個人的な意見ですが、この一文に「ユニークであることを誇りとする国民性」が見えてるなぁ、と思いました。

パプリカ(capsicum)についての豆知識

話は逸れますが、このチラシには英語以外にも興味深いことが書いてありました。

それは、”capsicum” は栽培する上で温度管理が非常に難しい植物であること。実の大きさは温度でコントロールされること。ワインのブドウの木を育てるのと同じように、蔓を這わせたり、剪定したりと非常に高度な管理と技術が求められるようです。

そして私が一番驚いたのは、緑のパプリカと赤のパプリカは同じ種類で、緑のパプリカが熟しきったのが赤のパプリカだそうです。そして、黄色やオレンジ色のパプリカはまた別の種類なんだそうです。ご存じでしたか?

「英語っぽいのに通じない単語」シリーズ

こんな感じで、英語っぽいのに通じない単語たちを少しずつ紹介しているこのシリーズ。

次の「通じない単語たちシリーズ6」では、イメージアップ(ダウン)やグレードアップ(ダウン)のように「〜アップ」と「〜ダウン」が入った、通じない英語表現を取り上げます↓

■■シリーズを通して読んでみたい方は、こちらからどうぞ!

食べ物にまつわる英語コラムはこちら

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■ポテト関連で「ハッシュドポテト」も英語では違う言い方をします↓

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