“have been” と “have gone” の違いって何?

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こんな場面を想像してみてください。

仕事で郵便局に行く用事があり、用を済ませて帰ってきたら、同僚があなたのことを探していて「どこに行ってたの?」と聞かれました。

「郵便局に行ってきたところだよ」と答えるような場面です。

この「郵便局に行ってきたところ」を英語で言うとしたら、あなたならどう言いますか?

“I’ve gone to the post office” が思い浮かんだ方、またはこの表現に特に違和感がない方も、続きをじっくりご覧ください。

この記事の目次

「〜に行ってきたところ」は英語で?

こんな「〜に行ってきたところだよ」は “have been” で表します。

「行った」なので過去形を使って “I went to the post office” でも間違いではないと思いますが、これは過去の事実を述べている感じで、時間的に遠い感じがして「行ってきたところ」というニュアンスが伝わりません。

こんな時こそ、今に続いているニュアンスのある現在完了形の出番です。「郵便局に行ってきたところだよ」は、

  • I’ve (just) been to the post office.

になります。

…と、さらっと言いましたが、なぜ “have been” なのでしょうか?
「行く」の過去分詞は “gone” でしたよね。なぜ “have gone” ではないのでしょうか?

“have been” と “have gone” の違い

いつもオススメしているEnglish Grammar in Useには、こんな例文が載っています。

・Jim is on holiday. He has gone to Italy.
・Jane is back home now. She has been to Italy.

この2つ、何が違うのでしょうか?
実はここには決定的な違いがあります。

上の文章ではJimさんは旅立ってしまって【今ここにいない】のに対して、下の文章ではJaneさんは行ったけど【すでに帰ってきている】ことです。

これが “have been” と “have gone” の違いです。

“have gone” を使わない理由

オックスフォード現代英英辞典の “go” の項目には、こんな意味が載っています。

to leave one place in order to reach another

どこかに行くのに「場所を離れる」というニュアンスですね。なので、”have gone” は「行ってしまった(その結果、今ここにいない)」になってしまうんです。

そして、こんな注意が書かれています。

Been is used as the past participle of go when somebody has gone somewhere and come back

なので、冒頭に出てきた「郵便局に行ってきたところ」のように「行って帰ってきた」場合には “have gone” ではなく “have been” を使うんですね。

そして、同じく冒頭に出てきたシチュエーションで同僚が言った「どこに行ってたの?」も、相手は行って帰ってきている(その結果、ここにいる)ので “go” や “gone” は使わずに、

  • Where have you been?

で表します。これもとてもよく使うので、覚えておきたいですね。

“have been” のもう一つの意味

  • I have been to Italy.

のような文章を学校で教わったのを覚えていますか?これは「イタリアに行ったことがある」という意味でしたよね。

それでは “I’ve been to the post office” も「郵便局に行ったことがある」という意味になるんじゃないの?と思いませんか?

そうなんです。確かに “have been (to) 〜” は「〜に行ったことがある」と「〜に行ってきたところ」のどちらの意味にもなり得ます。

なので、”I’ve been to Italy” も「イタリアに行ってきたところ」の可能性も無いとは言い切れません。
どちらの意味で使われているかは、話の流れで判断するんですね。

ただ、”I’ve just been to the post office” のように “just” をつけると「ちょうど行って帰ってきた」という意味に限られます。

そして “Have you ever been to Italy?” のように “ever” をつけて質問すると「これまでに行ったことがありますか」という意味を込めることができますよ。

日常生活でよく使う “been to” の「行ってきたところ」

「〜に行ってきたところ」という表現は日常生活で案外よく使います。

例えば、道で偶然知り合いに会って “Hey, what are you up to?” と聞かれたら、

  • I’ve just been to the bank.
    銀行に行ってきたところなの
  • I’ve just been to the shop.
    ちょっと買い物に行ってきたところ

のように答える感じですね。私の周りのネイティブはこの “have been” を本当によく使うので、絶対に覚えておきたい使い方です。

また「〜に行ってきたところ」は “have been (to) 〜” を使わずに、”I’ve just come back from 〜” とも言えますよ。

現在完了よりも過去形をよく使うアメリカ英語では “just came back from 〜” も使われますが、上でも紹介したように “just” がないと「ちょうど帰ってきたところ」というニュアンスが出ないので、”just” を忘れないでくださいね。

■”I’ve been there” は「そこに行ったことがある」以外にも、別の意味があるんです↓

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