使役動詞 “let” の意味と使い方。例文で分かりやすく解説

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使役動詞というのを学校で習ったのを覚えていますか?

makehavelet の3つで、誰かに「〜させる」や「〜してもらう」を表す場合に使われると習ったと思います。

それぞれの単語が持つニュアンスは違うのですが、日本語に訳すと同じになってしまうので、この3つの使い分けに苦労している人も多いかもしれません。

また、意味は分かっていても、実際に使いこなせているかというと「あまり使えてないなぁ…」という方もいるかもしれませんね。

3つの中から今回は “let” の意味と使い方をおさらいしつつ、知っているとちょっと役に立つフレーズを紹介します!

この記事の目次

使役動詞の “let” の意味は「流れに逆らわない」イメージ

“let” は【許可】と覚えている人も多いかもしれません。

確かに【誰かが何かするのを許可する】という意味での「〜させる」を表すのが “let” で、口語でとってもよく使われます。例えば、

  • My parents wouldn’t let me watch TV when I was a kid.
    私が子どもの頃、両親は私にテレビを見させなかった(私が見ることを許さなかった)
  • My brother let me drive his new car.
    兄は新しい車を私に運転させてくれた(私が運転することを許した)

みたいな例文がよく載っていたりします。「let +目的語+動詞の原形」ですね。

強制的に「させる」のではなく、誰かが何かしようとするのを「させる」や、何かしたいことを「させる」のが “let” です。
人が何かするのを「止めない=させる」という【流れに逆らわないイメージ】で捉えると分かりやすいかもしれません。

“let” のニュアンスは掴めましたか?では、”I can’t let you do that.” ってどんな意味になると思いますか?

“I can’t let you do that.” の意味とは

使役動詞の “let” を使ったこの例文、

  • I can’t let you do that.

は口語で使われるフレーズです。以前ニュージーランドで話題になった以下の動画に、このフレーズが幾度となく出てきます。

動画のシチュエーションを簡単に説明すると、ニュージーランドのあるスーパーで、一人の女性が2歳の自閉症の息子とレジに並んでいました。その子はだんだん落ち着きがなくなり、帽子や靴を脱ぎ捨て始めます。

すると、たまたま隣のレーンで会計をしていた年配の男性客が、その子をあやしたり、靴を拾ってくれたり、優しく話しかけてくれます。その後の女性と年配男性との会話がこちらです↓

母親はこの男性の行動が嬉しくて感激して「あなたの買い物を支払いたい」と男性に言ったんですね。それに対する男性の答えが、

No way! That’s a fortune there. No, I can’t let you do that.

です。たくさん買い物をしているので、”I can’t let you do that.” と断ったんですね。

女性は何度も “I’ll pay for it.” と食い下がり、男性は “I can’t let you do that.” と繰り返しますが、最後は男性が折れて女性が支払いを済ませました。

“I can’t let you do that.” はこんなふうに、親切なオファーを丁寧に断るときによく使われるフレーズなんです。

“let” は親切なオファーを断るときにも役立つ

“I can’t let you do that.” は直訳すると「あなたにそれをさせることはできない(許可できない)」ですね。

このままの意味でも使われることもあります*が、上の動画のように、人からとても親切なオファーを受けて「そんなことしていただくわけにはいきません」と断るような場面でもよく使われるんです。

例えば誰かと食事に行って、おごられる必要もないのに「今日はおごるよ」と言われて「そういうわけにはいかないよ(そんなことさせられないよ)」みたいに返す時に、

  • This is on me. −No, I can’t let you do that.

と言えるんです。私が初めてこの使い方を知った時に「頭で考えて出てくる表現ではないなぁ…」と思ったのを覚えています。
「あなたが〜するのを “let” できない」なんて、とても英語っぽい表現だと思いませんか?

ここでも “let” は【止めようとしないでそうさせる、流れに逆らわない】というイメージを思い浮かべると理解しやすいのではないかと思います。

※”I can’t let you do that.” が「それは許可できません」というそのままの意味で使われることもあります。その場合は文脈でわかりますが、”I’m sorry” や “I’m afraid” が前にくっつくことも多いです。

“let” を使った例文はこちらのコラムで

「let=〜させる、許可する」と暗記するのではなく、人が何かすることや物事がそうなろうとしているのを「止めようとしないでそうさせる」という流れに逆らわないイメージで捉えるのって、結構大切なのではないかと思います。

そうすると、”Let it be” や “Let it go” なんかもしっくりきますよね。

■日常会話でめちゃめちゃ役立つ “let” を使ったフレーズはこちらで紹介しています↓



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