ビヨンセに学ぶ “comfortable” の使い方

“understand” を使わない「分かる」の表現
“might as well” ってどういう意味?
almostを使わずに「だいたい」って英語で言えますか?

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先日、TABI LABOというウェブサイトを見ていると、たまたまビヨンセの記事が載っていました。

それは、2013年1月に行なわれたオバマ大統領の就任式で国家独唱をしたビヨンセが、実は口パクだったと後日認めた記者会見の話でした。

かなり前の話なのですが、今日のコラムではこの記者会見でビヨンセが語った「口パクした理由」に出てくる、ある言い回しに注目したいと思います。

ビヨンセは何を話した?

当時も話題になっていたので、すでにご存じの方もいらっしゃるとおもいますが、まずは当時の記者会見の動画をご覧下さい。

口パクについて記者から尋ねられたビヨンセが答える場面です。
(20秒あたりから “comfortable” に注意して聞いてみて下さい)

「私は完璧主義者で、いつも足から血が出るぐらい練習する。でも今回はオーケストラとリハーサルする時間も無かったし、生放送だったし・・・」と始まります。

そして、天候やサウンドチェックができなかったなど他の理由を挙げた後に “I did not feel comfortable taking a risk” と言っています。

comfortable = 心地よい

ここで注目したいのは “comfortable” です。
皆さんはこの “comfortable” という単語をどういう時に使っていますか?

一番最初に思い浮かぶのは “This chair is comfortable” や “comfortable shoes” といった、何かが「心地よい」という使い方だと思います。

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これはオックスフォード現代英英辞典によると、

(of clothes, furniture, etc.) making you feel physically relaxed; pleasant to wear, sit on, etc.

と説明されています。この意味の “comfortable” はよく知られていますよね。

他には、お客さんを家に招いて “Please make yourself comfortable(どうぞおくつろぎ下さい)” と言ったりもします。これは、

feeling pleasantly physically relaxed; warm enough, without pain, etc.

という意味だと英英辞書には書かれています。

と、ここまでは学校で教えられた “comfortable” の使い方で、何となく「身体的に心地よい、快適なイメージ」が思い浮かぶと思います。

でも、実際の会話では “comfortable” はちょっと違ったニュアンスで使われることも多いんです。それが、上に出てきたビヨンセの “comfortable” の使い方です。

「心地よくない」

ビヨンセは記者会見で “I did not feel comfortable taking a risk” と話しています。

これを “comfortable = 心地よい” で直訳すると「私はリスクを取ることを心地よく感じなかった」となります。何だかイマイチしっくり来ない日本語ですよね。

でも、英英辞書にもう一つ載っている “comfortable” の意味を見てみるとすんなり理解できると思います。

confident and not worried or afraid

実は “comfortable” は会話の中では、この意味で使われることもとても多いんです。

心がザワザワする感じ、もしくは心理的ストレスがかかると言うか、そういう感じが全くない心理状態を表す時に使います。

Dog Days

この “I don’t feel comfortable” のように否定形で使われることも多いのですが、慣れないとなかなか出てこない表現だと思います。

それは、日本語にそれにぴったり当てはまる表現がないからかもしれません。

でも、ちょっと無理に日本語にしてみると心理的に「得意じゃないこと」や「嫌だと思うこと」について話す時に使えます。

例えば、人前で話すことが苦手な人は “I don’t feel comfortable talking in front of people” だったり、人間関係が苦手でパソコン相手のほうがいいというような人は “I’m more comfortable with computers than with people” と言うことができます。

なので、ビヨンセはリスクを取ることに不安・心理的ストレスを感じた ⇒ リスクを取りたくなかったということです。

「苦手」「得意じゃない」「〜するのが嫌」

「〜が苦手」を英語にしなさいといわれると “I’m not good at 〜” しか思い浮かばなかったり「〜するのがあんまり好きじゃない」を英語にしても “I don’t like -ing” という表現になりがちですよね。

でも、そのことが心理的に苦痛だったり、精神的に不安を感じることであれば “I don’t feel comfortable speaking English” や “I’m not comfortable with strangers” という風に言うこともできます。

好き・嫌いだけを述べるのではなく、自分がどう感じるのかを表すことができる “comfortable”、今日から使ってみませんか?

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