“reservation” といえば、レストランやホテルなどの「予約」という意味でよく知られていますよね。
では、”I recommend him without reservation.” ってどんな意味になると思いますか?この “without reservation” は「予約なしで、予約せずに」ではないんです。
今回は「予約」以外の “reservation” の意味を取り上げたいと思います。
“reservation” の覚えておきたい意味2つ
“reservation” は「予約」の意味で使われることが一番多いと思います。
- We have a reservation for six o’clock.
6時に予約があります - You need to make a reservation.
予約しないといけないよ
みたいな感じですね。
でも実は、”reservation” には「予約」以外に「懸念、疑念」という意味もあるんです。
「懸念、疑念」という意味の “reservation”
“reservation” を英英辞書で引いてみると、こんなふうに書いてあります↓
1. an arrangement which you make so that a place in a hotel, restaurant, plane etc is kept for you at a particular time in the future
(ロングマン現代英英辞典)
2. a feeling of doubt because you do not agree completely with a plan, idea, or suggestion
1番が「予約」ですね。そして、2番に注目してみてください。
何かに完全に同意・賛成できない疑いの気持ちや、思い留めさせる気持ち、ひっかかる気持ちみたいなものを表すんですね。これが「懸念」とか「疑念」「ためらい」とよく訳される “reservation” です。例えば、
- Older people tend to have reservations about new technologies.
年配の人は新しいテクノロジーに懸念を持つ傾向にある - Some parents have strong reservations about vaccinating their children.
子どもに予防接種することに強い疑念を持っている親もいる - I have no reservations about hiring him.
彼を雇うことに懸念はありません
のように複数形で使われることが多く、日常の普段使いと言うよりはちょっとかたい響きになります。
では、冒頭に出てきた文章 “I recommend him without reservation.” に話を戻しましょう。
これは「予約なしで」ではなく、直訳すると「懸念・疑念なしで」ということになります。懸念・疑念の気持ちがなく〜する、つまり「完全に、すっかり」という “completely” のニュアンスですね。
この場合は「何のためらいもなく彼を推薦します」のような全面的にオススメする、という意味になります。
“reservation” には「保護区」の意味も
最後に短くもう一つ、別の “reservation” の意味を紹介します。
“reservation” は「保護区」の意味で使われることもあります。イギリス英語では “reserve” で表しますが、アメリカ英語では “reservation” も使えるようです。
野生動物保護区(wildlife reservation)は野生動物を猟から守り、保全するための土地を指します。
動詞の “reserve” が「(何か)を取っておく」という意味なのを考えると、野生動物を守るために取っておかれた土地=保護区というのがしっくりきますよね。
また、アメリカの先住民であるネイティブアメリカンの居留地も “reservation” と呼ばれます。