今回は “do” の使い方のお話です。”do” にはいくつか使い方がありますが、今回は【強調のdo】と呼ばれる使い方を見ていきたいと思います。
例えば、こんな二つの文があります↓
- I like coffee.
- I do like coffee.
これらの違いは何だと思いますか?
“do” が動詞の前にあるのとないのとでは何が違うのか、具体的にどんなシチュエーションで使われるのかを解説します!
“I like coffee.” と “I do like coffee.” の違い
もう一度冒頭の二つの文を見てみましょう。
- I like coffee.
- I do like coffee.
意味としてはどちらも「私はコーヒーが好き」を表しています。1がよく見かける、
主語+動詞+目的語
のパターンの文ですね。ところが、2は “like” ではなく、
主語+do+動詞(の原型)+目的語
になっています。この “do” は何かと言うと、助動詞の “do” です。”Do you like coffee?” の “Do” と同じ、助動詞です。では、なぜこんなところに助動詞の “do” が来るのでしょうか?
これこそが今回のテーマ【強調のdo】です。
【強調のdo】とは
“I do like coffee.” のように、メインの動詞の直前に置く助動詞の “do” が【強調のdo】です。主語・時制によって【強調のdid, does】もあります。
- I do like coffee.
- I did like coffee.
- He does like coffee.
会話ではこれらの “do/did/does” にアクセント(強勢)を置いて、”I DO like coffee.” のように発音されます。また、後ろにくる動詞は原型になることにも注意です。
そして【強調のdo/did/does】の働きは、ズバリこうです↓
メインの動詞の意味を強調する
でも「コーヒーが好き」の「好き」を強調したいなら、
- I really like coffee.
私は本当にコーヒーが好きです
の方が自然な感じがしませんか?実はこんな強調と【強調のdo/did/does】とでは、使う場面がちょっと違うんです。
強調の “do”の使い方と訳し方、例文
【強調のdo/did/does】がよく使われるのは、こんな時です↓
ある事柄が事実であることを強調する時
先ほどの “I really like coffee.” は好きの「程度」を強調しているのに対して、この “I do like coffee.” はコーヒーが好きという「事実」を強調している、という違いがあります。例えば、
- Hey Nick, you don’t like coffee, do you? −I do like coffee.
「ねぇニック、コーヒー好きじゃないんだよね?」「好きだよ」
が強調しているのは「コーヒーが好き」という事実ですね。
また、この【強調のdo/did/does】が特によく使われるのが、相手が言ったことに対して「事実はこうです」と反論・訂正する時で「確かに〜です」「確かに〜しました」と訳されることも多いです。
- Why didn’t tell me you were coming? −I did tell you. Actually I told you twice!
「来るってどうして教えてくれなかったの?」「(確かに)教えたよ。実は2回言ったんだけど」 - Why didn’t you call me? Did you forget? −I did call you, but you didn’t answer.
「どうして電話してくれなかったの?忘れたの?」「(確かに)電話したよ。けど出なかったよ」
そして、相手の意見に反対するわけではなくて「確かにそうです」と認める時にも使います。
- He does have a strong accent, but I have no problem understanding him.
彼は確かにきつい訛りがあるけど、理解するのに全く問題はありません
そして、この【強調のdo】は命令形にも使えて、後ろの動詞をより強調する「本当に〜してください」「ぜひ〜してください」ニュアンスになります。
- Do feel free to leave comments and feedback below.
ぜひ遠慮なくコメントやフィードバックを以下にお寄せください - This area is generally safe, but do be careful when you go out at night.
このエリアは一般的に安全ですが、夜出歩く時はしっかり(本当に)注意してください
Be動詞の強調はどうする?
上に出てきた例文にある、”do be careful” はbe動詞を強調していますが、be動詞に【強調のdo】が使えるのは、命令文だけです。
その他の、be動詞がメインの動詞になっている一般的な文では、
- You’re not sorry. −I AM sorry.
「君は悪いと思ってないだろ」「思ってるよ」
のように、普通は強調しないbe動詞にアクセント(強勢)を置くことで強調するので、”I do am sorry.” みたいには言えません。
今回紹介した【強調のdo/did/does】は会話で結構よく出てくるし、知っているとなかなか便利なので、使えそうな場面に出くわした時にサッと言えるように練習しておきましょう!
■動詞の “do” のいろいろな使い方はこちらのコラムで紹介しています!日常生活でもよく使いますよ!