今回は、私が常々感じていた日本とニュージーランドでの「書類の記入方法の違い」について書いてみたいと思います。
と言っても、そんなに難しい話ではありません。
例えば、書類に必要事項を記入するだけでなく、いくつかの選択肢から当てはまるものを選ぶ、という項目もありますよね。
そんな時の記入方法が日本とはちょっと違うなぁと感じることがあったので、今回はそんなフワッとした、でも知っていると役に立つお話です。
日本では選択肢をマルで選ぶことが多い
例えば、初めて訪れる歯医者さんで問診票を記入するとしましょう。
まずはもちろん氏名を記入します。電話番号や住所も記入しますよね。
そして、性別欄にはたいてい(男・女)のように書かれています(その他、がある場合も)。この性別欄、あなたはいつもどのように記入していますか?
私はいつも「女」に○を付けていました。
男性は「男」を選ぶときに、同じように「男」にマルをする人が多いと思います。
日本ではこのように選択肢から選ぶ場合、どちらか当てはまる方にマルをつける人がほとんどではないでしょうか?
でも、世界中の人が同じように記入するとは限らないんです。
線で消して選ぶ記入方法
選択肢がいくつかある中から当てはまるものを選ぶ場合、当てはまらないものを横線で消すというパターンも実はよくあるんです。
具体的には、英語で《Mr/Mrs/Ms/Miss》とあった場合に「Mrs」を選ぶとしたら《Mr/Mrs/Ms/Miss》のように、残したいもの以外を線で消します。
私が以前働いていた職場では、お客さんにこういう書類を記入してもらうことが多かったのですが、欧米の人は「横線で消すパターン」を使う人がとても多いのに対して、日本人は必ずと言っていいほど当てはまるものを○で囲んでいました。
どちらにしても分かれば良いという書類の場合、特に気にすることはないのですが「横線で消すパターン」があることを知らなかった私は、面白いなぁと感じました。
記入方法 “cross out” と “strike out”
そんな「当てはまらないものを横線で消す」という習慣がある国では、書類にわざわざ「当てはまらないものを横線で消してください」と書いてあることがあります。
例えば、私が家を借りたときの賃貸契約書です。
賃借人の詳細を記入する項目があり、その中にこんな質問がありました。
Is any tenant under the age of 18? YES/NO (Cross one out)
18歳未満の賃借人はいますか?
また、家賃の記載の箇所にはこんな記述もありました。
To be paid in advance weekly/fortnightly (Strike out one option)
前払い 毎週払い/隔週払い
この場合、”Cross one out” も “Strike out one option” も「1つを線で消しなさい」という意味になります。
なので、指示通りに当てはまらないものを線で消して《YES/NO》や《weekly/fortnightly》のように記入すればいいんです。
選ぶものにマルをつける習慣がついている場合、この「選ぶものには何もせず、選ばないものを線で消す」というのはとっても気持ち悪い感じがすると思います。
でも、こういった書類の記入方法もわりとあるので「横線を引いて消す」という意味の “cross out” と “strike out” は覚えておくと役に立つ場面は多いと思いますよ。
契約書などの英語書類の記入の参考に
こんな書類の記入の仕方なんて学校では教わらないし、英語のテキストにも載っていないので、私は “strike out” と “cross out” が分かるまで戸惑いました。
「”cross out”って何?」「”strike out” って…?」と、それほど複雑でもないフレーズなのに、どうしたらいいのかサッパリ分かりませんでした。
皆さんが英語の書類や用紙に記入する時に、今回のコラムが何かの役に立てば嬉しいです!
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