子どもの敬称は “Miss” と “Master”?

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英語では大人に “Mr” や “Ms” などの敬称をつけることがありますよね。

では、子どもはどうなっていると思いますか?

以前、子どもの飛行機のチケットを買う機会があったのですが、そこで目にした子どもの「敬称」がちょっと見慣れないものだったんです。

この記事の目次

敬称(title)って何?

英語の「敬称(title, honorific title)」と言えば、よく知られているのはこんなものですよね↓

  • Mr / Mr.
  • Ms / Ms.
  • Miss
  • Mrs / Mrs.

アメリカ英語ではピリオドがつきますが、イギリス英語ではつかないことが多いです。

これらの敬称は名前の前に付けて使いますよね。
例えば、飛行機のチケットをインターネットで買う場合にも、これらのタイトルを自分で選ぶことになっている航空会社が多いです。

ニュージーランド航空では、上で挙げた4つ以外にも “Dr/Prof/Sir/Lord/Capt/Dame/Judge/Hon/Lady/Rev/Sister” などがあって、全部で16個の選択肢から選べるようになっています。

ところが、子どものチケットには選択肢がたった2つだけなんです。
それは何と何だと思いますか?

子どもにはどんな敬称を使う?

happy friends

ニュージーランド航空の場合、子どもの敬称の選択肢は、

  • Miss
  • Master

の2つです。
私は “Master” という敬称が子どもに使われるのをそれまで知らなかったので、ずっと “Mister” の間違いじゃないかと思っていたのですが、”Master” という敬称がちゃんと存在します。

(old-fashioned) a title used when speaking to or about a boy who is too young to be called Mr (also used in front of the name on an envelope, etc.)(
オックスフォード現代英英辞典

子どもには敬称をつけないこともよくありますが、フォーマルに敬称を使う場合には、女の子の場合は “Miss”、男の子の場合には “Master” が使われることがあるんですね。

ちなみに、うちの娘宛ての郵便には、ほぼ全部 “Miss” とプリントされています。

この “Master” の使い方は上の辞書の定義にもあるように古い使い方のようで、日常生活で頻繁に遭遇するものではありません。でも、航空会社によっては搭乗券に印刷されていたり(”Mstr” と省略されることも)、フォーマルな書類・宛名ではまだ使われていたりします。

少し調べてみたところ、ニュージーランドの市民権の申請でも、16歳以下の子どもの申請用紙には “Mr/Ms/Miss/Master” という選択肢がありました。

“Mr” は本来は成人男性に使われる敬称ですが、実際のところ、男の子に対して使われる場合もあります。

“Master” の使い方は?

“Master” が男の子の敬称として使われる場合には、口語では【Master+ファーストネーム】で使われます。「○○坊っちゃま」みたいなニュアンスですね。
これは、他の “Mr” や “Ms” などの敬称とは違うところです。”Mr” や “Ms” はファーストネームだけが後ろに来ることはありません。

そして、この【Master+ファーストネーム】の使い方は、以前に紹介したイギリスのアニメ『Peppa Pig(ペッパピッグ)』の中にも出てきます。荷物の配達に来た郵便屋さんが、

  • Special delivery for Miss Peppa Pig and Master George.

と言っている場面がこちらです↓

さらに、封筒の宛名では【Master+フルネーム,】が、手紙の書き出しでは【Dear Master+名字,】のように使われることがあります。

もし、今回紹介した “Master” に遭遇した時には「あぁ、あのことか」と思い出してもらえればいいなと思います。

敬称(タイトル)にまつわるコラムはこちら

意外とうろ覚えだったり、きちんと使えていないことが多い「英語の敬称」。
以下のコラムでも取り上げているので、ぜひあわせてご覧ください。

■手紙の書き出しの “Dear” の使い方はこちらで紹介しています。【Dear Mr+フルネーム】は正しい?正しくない?

■”Ms/Ms.” と “Miss”、”Mrs/Mrs.” の使い分けについてはこちらをご覧ください↓

■フォーマルな手紙では、どんな書き出しにするかによって、使う結びの言葉が変わってきます。

■海外の学校では先生を呼ぶときに敬称を使うことがとても多いです↓

■イギリスのロイヤルファミリーのニュースでよく目にする、王族の敬称・称号についてはこちら↓

■年齢を問わず「男性の、女性の」を表すことができる “male/female” についてはこちらで詳しく紹介しています↓

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