「違う」は英語で “different” だけじゃない

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今回は意外と間違えやすい「違う」の英語表現のお話です。

こんなシチュエーションを想像してみて下さい。
海外のショッピングサイトで買い物をして、届いた箱を開けてみると、注文したものとは違うものが入っていました。

では、先方に「届いたものが違います」と英語で言うとしたら、どんなふうに言いますか?

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「違う」は英語で “different”?

「違う」といえば、”different” という単語を真っ先に思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

確かに “different” は「違う」を意味する単語で、いろんな場面でよく使われます。例えば、

  • This one is different from that one.
    これはあれと違う
  • We all have different personalities.
    私たちは皆、性格が違います
  • It looks completely different from the picture.
    それは写真と全然違う(全く違って見える)

みたいな感じですね。
何かと何かを比べて「同じではない」を表すのが “different” です。

では、冒頭に出てきたシチュエーションを思い出してみましょう。
ネットショッピングで「届いたものが違います」と言うような場合、実は “different” ではない単語がよく使われるんです。

“wrong” で表す「違う」

「届いたものが違います」は言い方がいくつかありますが、例えばこんなふうに言います↓

  • I received the wrong item.
  • You sent me the wrong item.

“wrong” で表すんですね。これで「間違った、正しくない」の「違う」というニュアンスになります。

“different” でも通じなくはないですが、こんな場合ネイティブは “wrong” と “different” をしっかり使い分けています。
例えば同じように、ネットショッピングで買った洋服が届いて「思ってたのと違う」なら、

  • It’s different from what I expected.

ですが「違うサイズを買ってしまった」ので交換して欲しいと伝える場合には、

  • I bought the wrong size.

と “wrong” で表すんです。
他にも、遅刻した理由を聞かれて「違う電車に乗っちゃいました」と言うなら、

  • I took the wrong train.

です。「間違った電車」ということですよね。”different train” は「間違った電車」ではなく、単に何かが「同じではない」という意味になって、意図するニュアンスが伝わりにくいです。

“wrong” と “different” の違い

もう少し、”wrong” と “different” の違いを見てみましょう。

例えば、あなたが何種類かのクレジットカード持っているとしましょう。お会計の時にカードを店員さんに渡して「あ、やっぱり違うカードにします」と言うとしたら、どう言いますか?

これは「別のもの」というニュアンスなので、

  • Oh! Actually, I’ll use a different card.

ですよね。でも、支払いが終わってから、本来は別のカードで支払わないといけなかったことに気づいて「しまった!違うカード使っちゃった」と言うなら、

  • Oops! I used the wrong card.

になるんです。
他にも、誰かにメールを送ろうとしていて、うっかり違う人に送ってしまったら、

  • I’ve accidentally emailed the wrong person.
    違う人に送っちゃった

と言うと「間違えた」という意図がしっかり伝わります。
また、海外のお店で買い物をして、お釣りを間違えられたときなんかも、

  • I think you gave me the wrong change.
    お釣りが違います

ですね。

“wrong” を “different” と言ったからといって絶対に伝わらないかというと、そんなことはないと思いますが、逆に “different” しか使えない場合はあります。例えば、上で “different” の例文として紹介した、

  • This one is different from that one.
  • We all have different personalities.
  • It looks completely different from the picture.

は “wrong” に置き換えることはできません。これらは「同じではない」を意味しているからですね。

“different” と “wrong” それぞれの意味は分かっていても、会話のスピードでこの2つをしっかり使い分けられていない人は意外と多いのではないかと思います。
「同じではない」は “different”、「正しくない」の意味では “wrong”、しっかり使い分けて下さいね!

■「間違える」「間違えた」「間違えて〜する」の英語表現はこちらでも紹介しています↓



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