この記事ではYouTubeのショート動画で紹介した英語の慣用句 “elephant in the room” を紹介します。
“elephant in the room” は直訳すると「部屋のなかの象」なのですが、もちろんそんな意味ではありません。
普段の生活で家に帰って部屋に象がいるとしたら、それは「夢をかなえるゾウ」のガネーシャくらいです。
(読んでいない方がいたらすみません。。そういう本があるんです。)
さて、そんな非現実的なこの状態の慣用句。どんな意味で使われるのでしょうか。
部屋の中にいる象 elephant in the room
もし会議室のドアを開けたら、目の前に象がいる。そんな状態に遭遇したら、あなたはどうしますか?
そうですね。まず1回ドアを閉めますね。そして部屋が合っているか確認して、もう一度ドアを開けると思います。
よく見ると、部屋にはすでに会議に参加する他のメンバーが何事もない顔をして座っています。それならあなたもとりあえず席に着くでしょう。
この状況で誰も象のことを口にしなかったら。
それが “elephant in the room” のシチュエーションです。
部屋に巨大な象がいるのに、誰も口にしない。つまり「みんなが気が付いている・わかっている問題や異変を口にしない状態」を英語では ”elephant in the room” と呼びます。
ショート動画で紹介した例文を見てみましょう。
Nobody talks about the elephant in the room, even though our sales are dropping.
この意味は「売り上げは落ち続けているのに、誰もその問題に触れようとしない」ということになります。
ちなみにディズニーの映画「ズートピア」に “elephant in the room”を使った上手なシーンがあります。
冒頭でこんな表現があります。
First, we need to acknowledge the elephant in the room
ここで問題提起をするのかと思いきや、警察仲間の。。ここから先はとても面白いのでぜひ動画(面白いところまで15秒くらいです)をご覧ください。
もし “elephant in the room” という慣用句を知らなければ、何事もなく過ぎてしまうシーンなのですが、慣用句を知っているとそれだけでこのシーンが何倍も面白くなります。
それと “acknowledge”については以前記事で、紹介したことがありますので、ぜひ記事をご覧ください!
例文とその意味
最後に例文を見てみましょう。
- The boss’s open zipper was the elephant in the room.
社長の開いたチャックは、誰もが触れたがらない問題だった。 - The parents’ divorce was the elephant in the room.
両親の離婚は、誰もが触れたがらない問題だった。 - The TV station’s major problem was the elephant in the room for many years.
そのテレビ局の大きな問題は長年誰も触れることができない問題だった。
“elephant in the room” という表現さえ覚えてしまえば、比較的例文は作りやすい慣用句ですね。ぜひ今後の会話で使ってみてください!