“tip” と言われたらどんな意味を思い浮かべますか?
海外に行ったときに支払う「チップ」を思い浮かべた人もいると思いますが、実は英語の “tip” にはそれ以外にも意味がたくさんあるんです。
しかも、それぞれの意味に関連性があってイメージすれば分かる、というものでもありません。
今回はそんな日常でよく使う “tip” の意味を7つ紹介します!
名詞の “tip” の意味
“tip” には名詞と動詞の使い方があります。まずは名詞の “tip” の意味を4つ見てみましょう。
①「チップ」
海外のレストランやホテルなど、サービスを受けたときに払う「チップ」。日本語では「チップ」と言いますが、英語では「ティップ」です。
- Should I give him a tip?
彼にチップあげたほうがいい? - We left a 20% tip.
20%のチップを残した(置いてきた)
形容詞を使うと “a large/big/good/huge/generous/small/$10 tip” みたいに言うことができますよ。
②「ヒント、アドバイス」
“tip” にはちょっとした「ヒント、アドバイス、コツ」といった意味もあって、これが日常会話でよく使われます。
複数形で使われることが多く、
- Do you have any tips on where to stay in Hawaii?
ハワイでどこに泊まったらいいか何かアドバイスある? - Here are a few tips that might help.
役に立つかもしれないアドバイスです
詳しくはこちらのコラムをご覧ください↓
③「先、先端」
“tip” には「(先が尖ったものの)先端」という意味もあります。ペンの「先」や棒の「先」だけでなく、半島の「先端」なんかも表します。
- I’ve got a spot on the tip of my nose.
鼻の先にできものができている - It was so cold that I couldn’t feel the tips of my fingers.
寒すぎて指先の感覚がなかった
そして、この “tip” を使ったイディムもよく耳にします↓
- What was her husband’s name? It’s on the tip of my tongue but I just can’t remember.
彼女の旦那さんの名前何だったっけ?そこまで出かかってるんだけど思い出せないの - This is only the tip of the iceberg.
これは氷山の一角にすぎない
何かを思い出せそうで思い出せないときに日本語では「喉まで出かかっている」と言いますが、英語では「舌の先」で表すのが面白いですよね。「氷山の一角」も「氷山の先端」と言うんですね。
④「ゴミ捨て場」
これはイギリス英語圏で使われる表現のようですが「ゴミ捨て場」という意味もあります。
ニュージーランドはイギリス英語の影響が強いので、ニュージーランドでも “tip” はとてもよく耳にします。
動詞の “tip” の意味
動詞の “tip” にもいくつかの意味がありますが、これも知っておきたい3つの意味を紹介します。
①「チップを渡す」
“tip” は「チップを渡す」そして「(人)にチップを渡す」という意味があります。
- You don’t need to tip in Japan.
日本ではチップを渡す必要はありません - Did you tip him?
彼にチップあげた?
「チップを渡すこと」という意味の “tipping” もよく使われるように思います。
- Tipping is not very common in New Zealand.
ニュージーランドではチップを渡すのはあまり一般的ではありません
ニュージーランドはアメリカのようなチップ社会ではないので、会計時にチップを請求されることはあまりありません(一部の高級店を除く)。ただ、上の写真のような「チップ入れ」が飲食店のレジの近くによく置かれていて、お釣りをチャリンと入れていく人を見かけます。
②「傾ける、傾く」
あまり知られていないかもしれませんが、”tip” には「傾ける、傾く」という意味があります。
どちらか一方が高く(低く)なるというニュアンスで、左右だけでなく前後の傾きにも使われます。
- John tipped his chair back too far and fell over backwards.
ジョンは椅子を後ろに傾けてすぎて後ろ向きに倒れた - The boat tipped to one side.
ボートが片方に傾いた - A truck tipped over in strong winds on the bridge.
トラックが橋の上で強い風を受けて横転した
荷台を傾けてガーッと中身を出す「ダンプカー」は “tipper” と呼ばれていますが「”tip” する車」ということです。
③「(容器を傾けて中身)を出す」
私が初めて耳にしたときに意味が分からなかった “tip” がこれです。
例えば、あなたが水の入ったコップを持っているとして、誰かに “Tip it out.” と言われたらどうしますか?
実はこれは「中身をジャーしなさい」という意味なんです。ひっくり返して中身を空にするニュアンスです。
先ほどの「傾ける」のイメージを膨らませると分かるのですが、”tip” は「(容器を傾けて)中身を別の場所に移す」という “pour” のような意味でも使われます。
- She tipped the contents of her bag onto the table.
彼女はバッグの中身をテーブルの上に空けた - Drain the pasta and tip it into the sauce and toss well.
パスタのお湯を切ってソースの中に移し入れ、よく和えてください
「(中身)をひっくり返す」という意味でよく使われますよ。
今回は7つの意味を紹介しましたが、個人的にはとてもよく耳にする単語なので、ぜひ覚えて使ってみてくださいね。