「○○のヒント」という表現、日本語でよく見かけませんか?
「旅のヒント」「生活のヒント」と、何となく思い付いたものを挙げてみましたが、何かに役立つ「情報」「ちょっとしたアドバイス」のような意味で使う「ヒント」ってありますよね。
そんな日本語で言う「ヒント」って、英語でも “hint” でいいのでしょうか?
実は、とってもよく使われる別の単語があるんです。
役立つ情報・アドバイスを表す「ヒント」
今回紹介する単語は、英英辞書ではこのように定義されています。
a small but useful piece of practical advice
(オックスフォード新英英辞典)
何かをする時に役立つちょっとしたアドバイス、ヒント、秘訣、情報というニュアンスですね。
この単語の意味をもっとイメージしやすいように、1つ例を挙げてみます。
以下の画像は、ニュージーランドをバスで周遊する旅人がよく利用する、乗り降り自由な長距離バスのサイトなのですが、今回紹介する単語がこの中に登場しています↓
どの単語か分かりましたか?
その単語とは “tip” です。
ウェイトレスに渡す「チップ」や、「先端」を表す “tip” と同じ綴りです。
読み方は「チップ」ではなくて「ティップ」です。
ちなみに、日本語でいう生活の知恵的な「生活のヒント」には、英語の “hint” も使えなくもないですが、英語の “hint” はどちらかというと、クイズ番組で使われる「ヒント」のニュアンスのように「暗示・ほのめかし」という意味が強いです。
それに対して「旅のヒント」などの「実用的な役立つ情報」という意味での日本語の「ヒント」には “a tip / tips” がよく使われます。
上に登場したバス会社のウェブサイトには「旅のヒント(travel tips)」となる、持ち物・ニュージーランドの気候、そして旅行中に出費を抑える「ヒント」などが書かれています(カジノに行かないこと、と書かれています。笑)。
では、もう少しイメージを膨らませるために、もう一つの “tip” の例を紹介しましょう。
押し付けがましくない “tips”
以前住んでいた家の大家さんはとってもちゃんとした人で、何か問題があったらすぐに対応してくれて、ちょいちょい来ては「どう?何も問題ない?」と気にかけてくれたのですが、そんな大家さんからこんなメールが来たことがありました。
タイトルは “Winter housekeeping tips“。
ニュージーランドの冬は湿度が高く、家の中にカビが生えやすいので、それを防ぐために窓を開けましょう、とか、洗濯物は部屋の中で干さないように、などの生活のヒントが書かれたメールでした。
こんな時にも登場するこの単語。
生活の知恵や、何かちょっとしたヒントやアドバイスという、押し付けがましくない、さりげない感じに使われることが多いです。
“handy tips” という表現もとってもよく使われますよ↓
“tips” どんなふうに使えばいい?
何か解決できないことがあって「何かちょっとしたアドバイスない?」という時に、
- (Have you) got any tips (for 〜)?
みたいに使えます。他にも、誰かから「ちょっとした役立つ情報」をもらった時なんかにも、”Thank you” だけではなくて、
- Thank you for the tips!
というふうに使うことも多いです。知っていると意外に便利な単語ですよ。
■「アドバイスする」「アドバイスをもらう」など「アドバイス」にまつわる英語表現はこちらで紹介しています!↓
■他にもたくさんある、日常生活でよく使う “tip” の意味はこちら↓