意外とよく使う英語の “handy” の意味とは?

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「ハンディ」もしくは「ハンディー」と聞くと、どんな意味を思い浮かべますか?

手で持つタイプの小型の扇風機が「ハンディファン」と呼ばれたり、Sonyの商品に「ハンディカム」という小型のビデオカメラもあるので、手で持てる小型のタイプの、みたいな意味を連想しませんか?

これらの「ハンディ」は英語の “handy” から来ていると思われますが、実はちょっとだけニュアンスが違うんです。

この記事の目次

英語で使われる “handy”

“handy” はちゃんとした英語の単語です。ニュージーランドで生活していた時にも、この単語を耳にする機会はたくさんありました。

でも、よく使われる英語の “handy” は、日本語の「小型の・携帯できる」という意味とはちょっと違うんです。どんな意味だと思いますか?

ヒントを出してみましょう。

ニュージーランドの大手ホームセンターのオンラインショッピングサイトで “handy” と入力して検索してみると、数ある商品の中からこんな物たちが検索結果に表示されました↓

  • シングルベッド用マットレス
  • 超特大の姿見
  • 10ℓのプラスチックバケツ
  • 3段の脚立
  • 木製のハンガー20本パック

と、こんな感じです。
さらに極めつきは、広いお庭でしか使えないような本格的BBQグリルが出てきました↓

Gas BBQ

どれもこれも、日本語で言う「ハンディ」には当てはまりません。小型どころか、むしろかさばるものばかりですよね。

英語の “handy” とは、実はこんな意味なんです。

英語の handy の意味①役に立つ

さっそく英英辞典で “handy” の定義を調べてみましょう。

useful

ロングマン現代英英辞典

と書いてあります。スッキリ分かりやすいですよね。

つまり、上の検索結果に出てきた物たちは「便利な、役に立つ」という意味で “handy” だったんですね。必ずしも小型の物を指す訳ではありません。

Handy

実際に、ハンガー20本セットの説明には “a handy bulk pack(便利なお徳用パック)”、プラスチックバケツには “handy for the laundry(お洗濯に便利)” と書かれていました。

「便利な」は “convenient”、「役に立つ」は “useful” などが思い付きやすいですが、カジュアルな会話では私はむしろ “handy” の方が耳にすることが多いです。

come in handy” で「役に立つ」を表すので、

  • Thanks for the link. It came in handy.
    リンクを送ってくれてありがとう。役に立ったよ
  • The app came in handy when we went to Hawaii.
    ハワイに行ったとき、そのアプリが役に立ったよ

みたいに使われることも多いです。

また、”handy” は物だけに使われるのではなく、”handy tips(役立つヒント)” というふうに使ったり、DIYや家まわりの修理なんかをちょいちょいとやってのけてしまう人(またはそれを職業にしている人)のことを英語では “handyman” と呼んだりもします。

英語の “handy” の意味②手近にある

先ほどの英英辞典には、こんな “handy” の意味も載っています。

[informal] near and easy to reach

この意味でもよく使われますが、簡単に言ってしまうと「手近にある」ということです。

“keep 〜 in handy” で「〜を近くに置いておく」という意味になるので、例えば、

  • Always keep a first-aid kit handy.

は「救急箱を(すぐ利用できるように)いつも手近なところに置いておきなさい」といった意味になります。

また「手近な」という意味から「〜の近くで便利な場所に位置している」といった意味でも使われるんです。

例えば不動産の広告に、

  • This house is handy to/for schools, shops, bus routes and town.

などと書かれていれば「この家は学校・店・バスのルート・街に近くて便利です」ということです。

英語の “handy” は、日本語のニュアンスとは少し違って、これら①と②の意味で使われることが多いんですね。

「小型の」「持ち運びできる」は英語で?

では、日本語で「ハンディ」と呼んでいる「小型の」「携帯用サイズの」は英語で何と言うのでしょうか?

「(通常より)小型の」を表す場合には “compact” がよく使われますが、これは「手頃な大きさの」「普通の規格サイズより小さく作った」というニュアンスなので、絶対的に小さい物を指すとは限りません。

“compact car” をイメージするとわかりやすいかもしれませんね。確かに小型ですが、携帯できるわけではありませんよね。

ただ単に「小さい」を表す場合には “small” や “mini” が使われ、「軽い、軽量の」は “lightweight“、「携帯用の」という意味を表す場合には “portable” と使い分けられることが多いように思います。

日本語の「ハンディ」の使い方にもよりますが「便利な」ではなく単に「小型の」という意味なら和製英語になってしまうので注意して下さいね。

微妙な和製英語たち

和製英語の中には「ソフトクリーム」「インロック、インキー」などのように完全に和製英語のものもありますが、英単語として存在するものの日本では意味を履き違えて使っているというものもあります。

そんな、日本では本来の意味とは違う意味で浸透してしまっている表現を取り上げたコラムの一部を紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。




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