“busy” は言わずと知れた「忙しい」を表す単語ですよね。
“busy” を使って英語の文を作ってくださいと言われたら「仕事で(が)忙しい」のような文を思い浮かべる人は多いはずです。
ところが、”busy” は「忙しい」と訳さないこともある、幅広い意味をもった単語なんです。
今回は私がニュージーランド生活で学んだ “busy” の意味と使い方を紹介したいと思います!
“busy” の意味は仕事の「忙しい」とは限らない
“busy” は、やることがたくさんあって「忙しい」「多忙な」という意味ももちろんありますが、実はこんな意味もあるんです↓
giving all your attention and effort to a particular activity
Oxford Advanced Learner’s Dictionary
なにかの活動に専念している「せっせと〜していて」とか「〜するのに忙しい」というイメージです。ただ、この「忙しい」は仕事に限りません。私がネイティブからよく耳にしたのは、子どもに使うこんな “busy” です↓
- He’s busy playing with sand.
砂遊びで忙しい(砂遊びに夢中になっている) - She was busy watering the plants this morning.
今朝は植物に水をあげるのに忙しかった(せっせと植物に水をやっていた)
遊びに夢中になったり没頭したりするのも “busy” で表せるんですね。うちの子は小さい時からお絵描きや何かを書いたりするが大好きだったのですが、幼稚園の先生にお迎えの時によく言われたのが、
- She was busy drawing and writing.
- She was busy at the writing/art table.
みたいな表現で、これは自由に使えるペンや紙が置かれたテーブルでせっせと何かを描く(書く)ことに夢中になっていたという感じの意味になります。
そして、この “busy” の使い方でもう一つ面白いなと思ったフレーズが、”keep the kids busy” です。これは「子どもを忙しくさせておく」が直訳ですが、子どもたちが「退屈しないように何かをさせておく」というニュアンスでよく使われます。
例えば、ゴールデンウィークなどの連休や夏休み・春休みなどの長期休み、あるいは車での長距離移動の間に子どもが「退屈しないようにしておく」なんかが表せて、
- How do you keep the kids busy during the school holidays?
学期休みの間、どうやって子どもたちを退屈させないようにしてるの?
みたいに使います。”busy” を “entertained” に置き換えても「子どもたちを楽しませておく」というニュアンスが表せますよ。
- We bring along tablets to keep the kids entertained in the car.
車中で子どもたちを楽しませておくためにいつもタブレットを持って行きます
みたいな感じですね。
「混んでいる」を表す “busy”
また、”busy” は場所が「人で混んでいる(混雑した)」「賑わっている」を表す時にもとてもよく使われる単語です。例えば、
- The restaurant/gym was busy.
は「レストラン/ジムは混んでいた」という意味になります。
また「交通量が多い」や「人通りが多い」も “busy” で表せるんです。
- The hotel faces a busy road.
そのホテルは交通量の多い道に面している - We live on a busy street.
人通り(車通り)の多い通りに住んでいます
「話し中」「ごちゃごちゃした」を表す “busy”
他にも「忙しい」とは訳さない “busy” を2つ挙げてみると、こんなものがあります。
- I called earlier, but the line was busy.
- I’m not a fan of busy patterns and prefer a simple design.
1は学校でも習ったような気がするのですが、この “busy” は「(電話が)話し中の」という意味です。なので「さっき電話したけど話し中だった」という意味になります。”engaged” でも同じ意味です。
では、2の “busy” はどんな意味だと思いますか?実はこれ「(デザインや模様が)ごちゃごちゃした、ゴテゴテした、込み入った、うるさい」という意味で使われているんです。
以前、ニュージーランドの国旗を新しくしようという動きがあって、新デザインと現行の国旗のどちらがいいかを選ぶ国民投票があったのですが、その時の新デザインが “too busy” だと紹介されていた時に私は初めてこの “busy” の使い方を知りました。ファッションやインテリア関連でもデザインや柄が「ごちゃごちゃしている、ゴテゴテしている」を表す時に使われる単語です。
意外といろんな意味がある “busy” ですが、使えそうなものがあればぜひ役立ててみてくださいね。