友達と会う約束をしていたのに、他に用事ができてしまって行けなくなった場面を想像してみて下さい。
行けなくなってしまったことを友達に知らせるのに、日本語なら「ごめん。ちょっと用事ができて行けなくなった」と言いますよね。
これ、あなたなら英語でどんなふうに表現しますか?
今回は約束・予定をキャンセルするときに役立つ英語のお話です。
約束・予約をキャンセルする「理由」
私は以前の職場で働いていたときに、宿泊の予約の電話も取っていました。
そして、予約だけではなく、逆にキャンセルの電話を受けることもありました。
そこで気付いたのは、キャンセルの電話には2パターンあるということです。
1. 細かい理由は言わないで「キャンセルしたい」とだけ言う人
2. 「家族が病気になってしまって」など、細かい理由まで教えてくれる人
「主人が交通事故に遭って入院したので」や「家族に不幸があって」など、こちらが「そこまで教えてくれなくてもいいよ…」と言いたくなるぐらい、細かく理由を言う人がけっこういるんです。
英語では、誘いを断ったりする時には “I can’t go” だけではなく「行けない理由」を言う習慣があります。
なので、宿のキャンセルでもちゃんと理由を言ってくれたのだと思いますが「ちょっと用事ができちゃって…」と、曖昧ににごしながら言いたい場合もありますよね。
それは英語で言うと、どんな文になるのでしょうか?
「用事ができた」を英語で言うと?
時と場合によっては詳しく理由を言った方がいい場合もありますが、英語でももちろん「ちょっと用事ができてしまって」と、ぼかして言うこともあります。そんな時は、
- Something came up.
- Something’s(=Something has) come up.
このフレーズがとてもよく使われます。この “come up” は、
to happen, usually unexpectedly
Cambridge Dictionary
という意味なので「予期しないで」とわざわざ言わなくても、そのニュアンスが出ます。
そして、何よりも “Something came up.” が便利なのは、これを言うと「なんで?」としつこく聞かれないことです。理由を根掘り葉掘り聞かれたくない場合によく使われます。
日本語でも「ちょっと用事ができて…」と言う人に対しては、よっぽどのことがない限り「それってどんな用事なの?」とは聞きませんよね。
上に出てきたような「家族に不幸があって…」と言いたい場合にも “Something came up” を応用すると、
Something personal came up.
とぼかして言うことができます。これはプライベートな理由の場合にとってもよく使われるフレーズです。
他にも「緊急の用事ができた」は “urgent” を使って、
- Something urgent came up.
みたいに言えますよ。
「行けなくなった」は英語で何て言う?
ただ「用事ができちゃって…」だけではなく「行けなくなった」の表現も一緒に覚えておきましょう。
約束をしていたのに「行けなくなった」という場合には “can’t make it” というフレーズがよく使われます。
友達とディナーを食べに行く約束をしていたのに行けなくなった場合には、
- I’m sorry. I can’t make it tonight.
ごめんね、今夜行けない
というふうに使って、この前後に理由を言うことが多いです。
冒頭に出てきた、友達との約束に行けなくなったときの「ごめん、ちょっと用事ができて(今日は)行けなくなってしまった」もこれと同じで、
- I’m sorry but I can’t make it (today). Something came up and I really need to go to ○○ .
- Sorry. Something’s just come up and I can’t make it (today).
でバッチリ伝わります。約束はできればキャンセルしたくないですが、どうしてもの場合には役に立つ便利な表現なので、ぜひ使ってみて下さいね。“I’m sorry” も忘れずに!
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