先日テレビを見ていて気になることがありました。それは「リーズナブル」という言葉の使い方です。
商品や飲食店の値段が安い場合に「とってもリーズナブル」のように使われていますよね。
でも、英語の “reasonable” の意味はそれとはちょっと違うんです。
「リーズナブル」ってどう使う?
日本語でもよく耳にする「リーズナブル」という言葉。
冒頭でも少し触れたように、何かの値段に対して「リーズナブル」という使い方をしますよね。そんな「リーズナブル」は日本では「(値段が)安い」というニュアンスで使われているように思います。
例えば、安い定食屋さんがあれば「あの店、とってもリーズナブルだよ」みたいに言いますよね。テレビでも「激安」を表す場合に使われているのを何度か目にしました。
「リーズナブル」はもちろん英語の “reasonable” から来ているのですが、英語の “reasonable” は必ずしも「安い」という意味ではないんです。
“reasonable” の本当の意味
英語で “reasonable” は、こんな意味になります↓
not too expensive
Cambridge Dictionary
「高すぎない、あまり高くない」ということですね。
高くないなら安いんじゃないの?と思うかもしれませんが、”reasonable price” とは「その価値に見合っている」というニュアンスでの「それほど高くない値段、悪くない値段」という意味です。
なので、単なる「安い」ではなく「手頃な」ということですね。激安ではなくても、その値段が価値に見合っていると感じたら “reasonable” なんです。
“reasonable” ってこんな意味
日本語では「リーズナブル」は価格を表す場合に使うことがほとんどだと思いますが、英英辞書の最初に出てくる “reasonable” の意味はこれです↓
fair and sensible
ロングマン現代英英辞典
この「妥当な」「分別のある」というのが “reasonable” の元々の意味なんですね。そうなった理由や原因を考えると「納得のいくものである」「理にかなっている」ということです。
- That seems like a reasonable reaction to me.
それはもっともな(妥当な)反応に思われる - He couldn’t provide a reasonable explanation.
彼は納得いく説明をすることができなかった
また、”reasonable” は人に対して使うこともあって、その場合は「道理をわきまえた」「分別のある」といった意味になります。
- Be reasonable!
無茶言うなよ(道理をわきまえなさい) - She’s being unreasonable.
彼女は理不尽になっている
全て「妥当な」という大きなイメージから派生しているのがわかると思います。
なので、値段に対して使う “reasonable” も「その価値を考えると妥当だなと思える値段」という意味になるんですね。
今まで単なる「安い、激安の」という意味で使っていた方は、英語で話す際はちょっと注意してくださいね。
■「あまりにも高すぎる」のような「あまりにも〜すぎる」を表す定番表現はこちら↓