今週末はニュージーランドは “Labour Weekend” と呼ばれる3連休です。
では、”labour(アメリカ英語のスペリングは labor)” ってどんな意味だと思いますか?
日常生活でそれほど使われる単語ではありませんが、その中でもぜひ覚えておきたい “labour/labor” の意味を紹介します!
“labour” と “labor” の違い、読み方
まずは、冒頭でちらっと触れましたが、”labour” と “labor” はスペリングが違うだけで、全く同じ単語です。
labour:イギリス英語のスペリング
labor:アメリカ英語のスペリング
アメリカ英語では “or”、イギリス英語では “our” になる単語は他にもたくさんあります(”colour/color” など)。
そして、読み方は /ˈleɪ.bər/ なので「レイバー」に近いです。「ラボー」ではありませんよ。
“labor/labour” の意味とは?
“labour” は「労働」という意味が一番よく知られているかもしれません。辞書にも、
practical work, especially when it involves hard physical effort
Cambridge Dictionary
とあるように「身体を使って行う労働」を表すときに特によく使われる単語です。
個人的に一番身近だなと思う “labour” は、車や水道など何かの修理を依頼したときに請求される “labour” です。
これは「材料費(materials)」とは別にかかる、人の労働に対して発生する「作業費、工賃」みたいなニュアンスで、修理などを依頼すると “labour” がかなり高いので、例えば見積もりを概算で出してもらったら、
- Does it include labour?
それは工賃込みですか?
と確認したり、
- They charge $80 per hour for labour.
みたいに使います。少し前に車の修理をしたときの請求書の内訳にも「Labour 2.0Hrs $200、Materials $105」と書かれてありました。
一般的な「人件費」なんかも “labour costs” で表せますよ。
ちなみに、先週行われたニュージーランドの総選挙で圧勝した、ジャシンダ・アーダーン首相が率いている政党は “Labour Party” で日本語では「労働党」と訳されます。
“Labour Weekend” の意味とは?
冒頭に出てきた “Labour Weekend” に話を戻しましょう。
“labour” が「労働」なら「労働週末」って、なんかめっちゃ働かされそうな週末を思い浮かべませんか?
ところが、”Labour Weekend” は「労働週末」ではなく「‘Labour Day’ の(連休の)週末」という意味なんです。
“Labour Day (Labor Day)” を祝う国や地域はいくつかあって、それぞれ意味合いが微妙に異なるそうですが、ニュージーランドでは世界で初めて労働者が「8時間労働制」を勝ち取ったことに深く関わっています。
日付も国や地域で異なっていて、ニュージーランドは10月の第4月曜日で、アメリカやカナダでは9月の第1月曜日となっています。
いずれにしても祝日が月曜日に来るので、土日月の3連休になります。それを “Labour Weenend” と呼びます。
この時期に大規模なセールが行われることも多く、それらは “Labour Weekend Sale” や Labour Day Sale” みたいに呼ばれていますよ。
“labour” には「分娩」という意味もある
“labour” が「労働」という意味以外でよく使われるのは「分娩(お産)」を表すときです。
陣痛が始まってから赤ちゃんが生まれてくるまでのことを “labour” と言い、”go into labour” や “be in labour” という形でよく使われます。
- I went into labour just after 8pm last night.
私は昨日の夜8時過ぎに陣痛が始まりました - I think I‘m in labour.
お産が始まったと思う - I was in labour for nearly 40 hours.
お産(出産)に40時間近くかかりました
最初の “labour” の定義に戻りますが、”hard physical effort” を必要とする労働が「labour」と書かれてありましたよね。まさに「分娩」は “labour” ですね!
■今回の “labour/labor” のように、イギリス英語では “our”、アメリカ英語では “or” とスペリングが異なる単語はこちらで紹介しています↓