突然ですが、ハワイで車を運転したことはありますか?
ハワイではなくてもアメリカ、カナダ、ドイツ、イタリア、フランスといった観光地でレンタカーを借りて旅行したことがあるという方はいるかもしれません。
では、これらの国の共通点は何でしょうか?
正解は、車が右側通行ということ。左側通行の日本とは「反対」ですよね。今回は「反対」「逆」を表す、シンプルかつナチュラルな表現を紹介します!
「反対の」を表す “opposite”
まずは「日本では車は左側通行です」を英語にしてみましょう。これは、
- We drive on the left hand side of the road in Japan.
のように表せると思います。または、もっと短く、
- We drive on the left.
でも通じます。
では「ハワイでは反対側(=右側)を運転します」を英語にしたらどうなるでしょうか? “They drive on the right hand side of the road in Hawaii” とも言えますが、敢えて「反対の」という英語表現を使ってみましょう。
「逆の」「反対の」は英語で?と言われると、”opposite” と答える人も多いと思います。なので、
- They drive on the opposite side of the road.
と思った方もいるかもしれませんね。
でも、こんな場合には “opposite” ではない表現がとってもよく使われるんです。
「反対(側)の、逆の」を表す “the other 〜”
「反対側」を表す、”the opposite side” ではない、とてもよく使われる表現とは、
the other side
です。”the other” で「(2つあるうちの)もう一方の」という意味になるので、この場合 “the other side” は「もう一方のside=右側」となります。
なので「ハワイでは反対側を運転します」は、上に出てきた “opposite” を使うよりも、
- They drive on the other side of the road in Hawaii.
のほうが耳馴染みがいいです。
と言うのも、会話で “the opposite side” というのはあまり耳にしないからです。その代わりに “the other side” はめちゃくちゃよく使われています。
例えば「手を出して」と言われて右手を出したとします。次に「反対の手を出して」と言われるとしたら “the other hand” が一番ナチュラルです。
また、道案内の時に使いそうなフレーズ「それは駅の反対側だよ」なども、
- It’s on the other side of the railway station.
と言えます。
「反対に、逆に」を表す “the other way round”
「反対、逆の」だけでなく「反対、逆に」も日常生活で地味〜によく使います。
例えば、私がよく言われたのはこんなシチュエーションです。
レストランやお店でカードで会計をする時、機械にシュッとカードを通す時に磁気の面をどっちにしたらいいのかよく分からず、逆向きにしてしまうことが結構ありました。
そうするとお店の人が「逆だよ」と言ってくれるんです。そんな時に使われるフレーズはいつも決まって、
- The other way round/around.
でした。”the other way round” もしくは “the other way around” で、
happening in the opposite way
(Cambridge Dictionary)
という意味になります。上のカードの例では「反対(逆)だよ」だけでなく「裏返しだよ」という訳でもピッタリきますね。
そして、冒頭の話に戻ると「日本では車は左側通行だけど、ハワイは逆だ」は、
- We drive on the left, not right. But it’s the other way round in Hawaii.
とも言えます。
これは物理的な「反対に、逆に」だけではなくて「話が逆」にも使うことができるんです。例えば、
- She told me that Tim kicked Ken. −No. It’s the other way round.
「彼女はティムがケンを蹴ったって言ってたよ」「違うよ、逆だよ」
みたいな感じですね。これもよく使います。
「靴が左右逆、左右反対」は英語で?
最後に。靴が「左右逆(左右反対)だよ」って、あなたなら英語で何て言いますか?
実はこれは “opposite” も “the other” も使わずに、こんなふうに言います↓
- You’ve got your shoes on the wrong feet.
- You have your shoes on the wrong feet.
「逆」や「反対」は〈wrong+名詞〉で表すこともとっても多いんです。
左側通行の道路で右側を走るのは “drive on the wrong side of the road” で、Tシャツを後ろ前に着てしまっていたらきっと、
- You’ve got your T-shirt on the wrong way round/around.
と言われると思います。
今回紹介した “the other 〜” や “the wrong 〜” は「反対」「逆」「裏」などいろんな訳ができますが、どれも “the other/wrong” の「2つあるうちのそっちじゃない方、もう一方」というイメージができていたら、すぐに理解できると思います。
「反対の」「逆の」に “opposite” ばかり使っていたという方は、”the other 〜” と “wrong” はわりと基本的な表現なので、ぜひ覚えて使ってみてくださいね!
■服が「裏表逆だよ」「前後逆(後ろ前)だよ」や、物が「上下逆だよ」の英語表現は、以下のコラムで紹介しています!