“be at school” と “be in school”。
前置詞が違うだけですが、どんな違いがあるのでしょうか?
ここに、こんな2つの文章があります↓
- He’s at school.
- He’s in school.
これらはそれぞれ、どんな意味になると思いますか?
“school” と “the school” の違い
今回のコラムは “at school” と “in school” のお話ですが、その前に “go to school” と “go to the school” の違いがよくわからない…という方は以下のコラムをご覧ください。
“the” がつかない “school” と “the school” の違いがしっかり分かっていると、”at school” と “in school” も正しく理解しやすいと思います。
“school” と “the school” の違いはバッチリ!という方は、どんどん読み進めてくださいね。
“at school” は「学校にいる、学校に行っている」
“at” は「どこ」というピンポイントの場所・位置を表すときに使われる前置詞でしたよね。
なので、”be at school” は、いつも通っている学校に物理的にいて、授業を受けたり活動しているというニュアンスになります。
つまり、冒頭に出てきた1番の文章は、
- He’s at school.
彼は学校にいるよ
彼は学校に行ってるよ
ということになります。他には、
- The kids are at school until 3.
子どもたちは3時まで学校にいます(行ってます) - Taro wasn’t at school today.
太郎は今日は学校に来ていなかった - I work part-time while the kids are at school.
子どもたちが学校に行っている間、パートをしています
のように使います。
“in school” は「在学中で、学生で」
“be in school” は物理的な場所を表しているのではなく「勉強をしに学校に通っている、学生として学んでいる」つまり「在学中、学生」という意味になります。
今この瞬間に学校にいなくても、ふだん学校に通っていれば “be in school” なんですね。
“in” は「(広がりのある)〜の中に」というニュアンスの前置詞なので「学校で勉強する期間・過程の中にいる」とイメージすると分かりやすいかもしれません。
ということで、冒頭の2番の文章は、
- He’s in school.
彼は学校に通っています(在学中です)
彼は学生です
という意味になります。他に例文を挙げてみると、
- What do you do? −Oh, I’m still in school. I’m studying accounting.
「職業は何ですか?」「まだ学生なんです。会計を勉強しています」 - All my kids are still in school.
私の子どもたちはみんなまだ学生です - I did well in school.
私は学校で成績がよかった(学生の時成績がよかった)
イギリス英語とアメリカ英語の違い
ここから先、話がちょっとだけややこしくなります。
実はイギリス英語では、上で紹介した “in school” の意味で “at school” が使われるんです。
English Grammar in Useのイギリス英語版とアメリカ英語(北米語)版では、こんなふうに解説が異なっています↓
【イギリス英語版】We say a child goes to school or is at school (as a pupil).
【アメリカ英語版】We say a child goes to school or is in school (as a student).
つまり、イギリス英語では「学校にいる(行っている)」も「学校に通っている(在学中、学生)」もどちらも “at school” で表せてしまうんですね。
“school” と “college”、”university” の意味
さらに、イギリス英語とアメリカ英語では “school” の捉え方も若干違います。
イギリス英語で “school” と言えば子どもたちが通うところですが、アメリカ英語では大学まで含むことがあります。
- My son is still in school.
息子はまだ大学生です - Where did you go to school?
どちらの大学の出身ですか?
みたいな感じですね。
また、イギリス英語で「大学」は “college” ではなく “university” で表すので「大学在学中です」は “be at university” になります。
それに対して、アメリカ英語では “be in college” がよく使われるようです。
- 今は大学に通っています(大学生です)
【イギリス英語】I’m at university at the moment.
【アメリカ英語】I’m in college at the moment.
今回はいろいろ紹介しましたが、基本的には “at school” と “in school” の違いをしっかりおさえておくといいと思います。
イギリス英語では “in school” も “at school” で表されますが、”in school” と言ってももちろん通じますよ。
■”the” のある・なしで意味が変わる英語表現を紹介しています↓