「いい感じに」の微妙なニュアンスを英語で伝える “nice and 〜”

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英語って、YesかNoかハッキリした言語というイメージがないですか?

英語を母国語としない日本人にとって、微妙なニュアンスを英語で上手に表現するってすごく難しいですよね。

今回のコラムは「いい感じに○○」という微妙なニュアンスを英語でうまく表現できる、ある方法のお話です。

この記事の目次

「いい感じに熱い」を英語で言うと?

私は以前、ニュージーランドの秘境にある温泉宿で働いていました。お客さんと話をする機会が多かったので、自分の知らない色んな面白い英語表現をそこで学びました。

その中の一つで「おっ!コレは使えるぞ」と思った表現が、今回の「いい感じに○○」を表すフレーズです。

実際はこんなカンジです。
お客さんが温泉から出てきて “It was hot!” と言われたら、熱すぎたから文句を言いたいのか、熱かったから気持ち良かったのか判断できません。苦情じゃないことを祈りつつ “Was it too hot?” と聞くと、苦情の場合は、

  • It was too hot. I couldn’t even get in!
    熱すぎてお湯に入ることもできなかったよ

と言われたりして冷や汗ものなのですが、大満足だった場合はニッコリ笑って、こう言ってくれるんです。

  • It was nice and hot!
    いい感じに熱かったよ

“nice and 〜” の意味

nice and hot” は直訳すると「ナイスで熱い」と変な感じがするのですが、これは「熱くていい」「いい具合に熱い」を意味します。

「温泉が熱かった」とひとくちに言っても “nice and hot” なら「熱くてよかった、いい具合に熱い=気持ちよかった〜♨」と最高の褒め言葉になるんですね。

こんなふうに、

nice and 形容詞(もしくは副詞)=いい感じに〜、いい具合に〜、〜でいい感じ

を表します。日本語訳にとらわれると分かりにくいかもしれませんが、“nice and” の後ろの形容詞(もしくは副詞)の意味をポジティブに強調するニュアンスになります。口語でとてもよく使われるフレーズです。

“nice and 〜” の使い方と例文

イメージが掴みやすくなるように例をいくつか挙げてみましょう。

例えば、寒い日に暖かくて心地よい部屋に入ったら、まず第一声は、

  • Oh, it’s nice and warm in here.
    ここは暖かくて気持ちいいね

で間違いないです。あるいは、最近のように暖かくてふわふわ気持ちの良い天気だったら、

  • It’s nice and warm today, isn’t it?
    今日はあったかくて気持ちいいね(暖かくて気持ちのいい天気だね)

が挨拶代わりになりそうです。さらに、毛布やコートなんかにも使えますよ。

  • This blanket/coat is nice and warm.
    このブランケット/コート暖かくていいね

という感じです。

“nice and warm” に限らず、”nice and 〜” はいろんなパターンが作れるんです。例えば、日が当たって暖かくて気持ちがいいと “nice and sunny“、カフェでコーヒーを注文する時には “nice and hot” や “nice and strong” なんかも使えます。そうすると、熱くていい感じのコーヒーや、いい具合に濃いコーヒーが注文できますよ。

“nice and 〜” のパターンはその他にもいろいろあります。

  • nice and cold:いい感じに冷たい、冷たくていい感じ
  • nice and quiet:いい感じに静か、静かでいい感じ
  • nice and clean:いい感じに清潔で、清潔でいい感じ
  • nice and spicy:いい感じに辛い、辛くていい感じ
  • nice and cool:いい感じに涼しい、涼しくていい感じ
  • nice and cosy:居心地が良くていい感じ

また、”nice and easy” は「簡単でいい感じ(とても簡単)」の意味でも、「気楽でいい感じにね→そっと、ゆっくり、リラックスして、落ち着いて」みたいな意味でも使います。

  • Step one is nice and easy.
    ステップ1はとても簡単です
  • Stretch your arms up towards the ceiling. Nice and easy.
    両腕を天井に向けて伸ばして。ゆっくり〜

そして、”nice and slow” も「ゆっくり(slowly)」を表す時によく使うフレーズです。

  • The roads are icy. Drive nice and slow.
    道路が凍結してるよ。ゆっくり運転してね

などなど、例を挙げるとキリがありませんが、”nice and 〜” は色んな使い方ができます。

“nice and 〜” を使う時の注意点

“nice and 〜” は基本的には名詞の直前に置くことはできません。どういうことかと言うと、

  • The coffee was nice and strong.

とは言えるものの、

  • Can I have a nice and strong coffee?

とは基本的に言えません。この場合は “and” を取って、

  • Can I have a nice strong coffee?

のように形容詞を並べて、その後ろに名詞を置きます。

とは言え、あまり難しく考えすぎなくて大丈夫です。今回紹介した “nice and 〜” は、何かを褒めて「〜だね」と言いたい時には本当に便利なので、ぜひ覚えて使ってみてくださいね!

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