「あと1週間でイギリスに行きます」
これを “go” を使わずに言うと、どうなると思いますか?
今回は、ネイティブが普段の会話でよく使う “head” を使って表す「行く」のお話です。
“head” で表す「行く」
「行く」といえば、真っ先に思い浮かべる単語は “go” ですよね。
- I’m going to the UK in a week.
1週間後にイギリスに行きます
みたいな感じです。
ところが、”go” ではなく “head” を使っても表せるんです。”head” は「頭」という意味はよく知られていますが「向かう、行く」を表す動詞の意味もあるんですね。
【head】to go in a specified direction or toward a specified place. To be heading or headed somewhere is to be going or directed somewhere.
The Britannica Dictionary
なので、これを使うと「1週間後にイギリスに行きます」はこんなふうに表せるんです↓
- I’m heading to the UK in a week.
1週間後にイギリスに行きます
こんな “head” の使い方、私の周りのネイティブからはとてもよく耳にします。
“head” の基本は「向かう」イメージ
“head” は「行く」と訳されることも多いですが、基本はどこかの方向に「向かう」イメージです。
以前に “head” の意味を理解しやすい、ちょうどいいシチュエーションに遭遇したので、そのことを紹介したいと思います。
私がスーパーに行った時のことです。私の少し前に一人の女性客が歩いていて、その向こうから店員さんがそのお客さんの方に向かって歩いてきました。
店員さんはその女性客の行く手を塞がないようにと脇の通路に避けたのですが、実はその女性客はそっちに行きたかったようで、お互いが「あっ、あっ、どっち行くの?」みたいになっていました。
こんなこと、道でよくありませんか?お互いがお互いを避けようとして、結局二人とも同じ方向に避けてしまうこと。
まさに、そんなシチュエーションになった時に、店員さんが笑いながら女性客に、
- Where are you heading?
と言っていたんです。”Where are you going?” でもいいのですが「どこに向かってるの?」という、まさに “head” がピッタリな場面だなと妙に納得してしまいました。
“head” の使い方と例文
とは言え、日本語では「向かう」と「行く」をそれほど区別しないで使うこともあるように、英語でも “head” は「行く」と同じように使われることも多いので、とても出番が多い単語です。
ネイティブも会話でよく使うので、いくつか挙げてみましょう。
- Where are you heading?
- Where are you heading off to?
どこへ行くの? - I’m heading there now.
今そこに向かってます - I’m heading to work.
仕事に向かっています - We‘re heading off to a bar. Do you want to come?
僕たちこれからバーに行くんだけど、いっしょに来ない? - I picked up some groceries and headed home.
食料品を買ってから家に帰りました - I drove all the way there but had to head right back home.
はるばるそこまで運転して行ったけど、すぐ家に引き返さなければならなかった - I might head down (there).
(何かに誘われた時に)行くかもしれないわ - We woke up early and headed off to the airport.
早起きして空港へ出発した
また、物理的な「行く」だけでなく、ウェブサイトやシステムなどを「訪れる」を表すときにも使われます。例えば、
- Head over to our booking system now to make your reservation.
予約をするには我が社の予約ページを訪れてください - Simply head over to our website and click on the ○○ button.
ウェブサイトを訪れて○○ボタンをクリックするだけです
みたいな感じです。こんなふうに “head over to 〜” はとってもよく使われるフレーズですよ。
“I’m heading to” と “I’m headed to” の違い
“be heading” の代わりに “be headed” が使われることもあります。
例えば「どこに行くの?」は、
- Where are you heading?
- Where are you headed?
のどちらも使われますが、意味は同じですよ。