現在開催中の「全英オープンゴルフ」。ゴルフに詳しくない私でも、大きな大会だということは知っています。
ゴルフ以外に、テニスにも「全米オープン」「全豪オープン」や「全仏オープン」という大会がありますよね。
では「オープン」って何なのでしょうか?この「オープン」の意味に迫ります!
「全英オープン」の「オープン」の意味
こういった「○○オープン」という名称の大会の英語名はこうです↓
【ゴルフ】
- 全英オープン:The Open Championship, The British Open
- 全米オープン:The United Staes Open Championship, The U.S. Open
【テニス】
- 全米オープン:The US Open Tennis Championships, The US Open
- 全仏オープン:The French Open
- 全豪オープン:The Australian Open
英語で書くと “Open”。「開いている」という意味の “open” と同じ単語ですよね。これらの大会も名前が表すとおり、何かが「開(ひら)いて」いるんです。
それは何かと言うと「参加(出場)資格」です。
「○○オープン」は参加資格が “open”
「○○オープン」と名がつく大会は、プロ・アマチュアの制限はなくどちらにも参加資格があります。これが “Open” の所以です。
現在開催中のゴルフの全英オープンにも、プロ・アマの両方が出場しています。日本の松山英樹選手はプロだし、初日を終えてトップに立ったのは南アフリカのアマチュアでした。
テニスの世界に目を向けてみると「全米オープン」の前身は “The U.S. National Championship” という大会だったようです。これにはアマチュアだけが出場でき、プロの参加は認められていませんでした(なので、名前に “Open” は付いていません)。
それが後にプロ選手も参加できるようになり「全米オープン」が生まれたというわけです。
その背景には、優勝した強いアマチュア選手たちがプロに転向していき、アマチュアしか参加できない大会のレベルが落ちていったことが挙げられるようです。それを解消するために、プロにも門戸を開いて大会のレベルアップを図ったんですね。
“open” には「門戸が開かれて」「門戸を開く」という意味がある
こんなふうに、何かに特定のグループの人たちが参加できたり、利用できたりする「〜に解放されて」「〜に門戸が開かれて」は “be open to 〜” と表します。
- The contest is open to anyone over the age of 18.
このコンテストは18歳以上なら誰でも参加できます - The competition is open to all residents of Japan.
このコンペティションは日本に居住している人が参加できます - This course is only open to international students.
この講座は海外留学生のみ参加できます
また、動詞の “open” も誰かが何かに参加できるように「門戸を開く」という意味で使われます。
open (something) to (someone or something) : to allow (a particular group of people) to enter, use, or participate in (something)
The Britannica Dictionary
ゴルフの「全英オープン」のことについて書かれた以下のような文を見つけましたが、この中にこの使い方の “open” が出てきています↓
The tournament that became known as the British Open was first held in 1860 in Prestwick, Scotland, with eight golfers competing. The following year, the tournament was opened to international competitors. The event was also opened to amateur golfers, which is why Open is used in its name.
Dictionary.com
1860年に第一回大会が開催され、その翌年に「海外からの参加者にも門戸が開かれた、海外の選手も参加できるようになった」んですね。 また「アマチュアゴルファーにも門戸が開かれたので、それが名前に “Open” が使われている所以です」ということです。
ちょっとしたトリビアのお話でした。