【レビュー】★4.5 「ビル・ゲイツとやり合うために仕方なく英語を練習しました。」

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今回紹介するのは『ビル・ゲイツとやり合うために仕方なく英語を練習しました。成毛式「割り切り&手抜き」勉強法』という本です。

7年以上も前の本ですが、このフワッとしたタイトルに惹かれて読んでみたところ、とっても面白く、共感するポイントがたくさんありました。

ビジネスで英語が必要だけど、英語学習に割く時間がない!という方にはすごくオススメです。

この記事の目次

著者は元マイクロソフト日本法人社長の成毛眞さん

ニュージーランドから日本に居を移してから、英語学習関連の本を「面白そうなのないかな〜」と探しては読んでいるのですが、そんな時に目に留まったのがこの本です。

「ビル・ゲイツとやり合うために」というインパクトの強さとは裏腹に「仕方なく英語を練習しました」と言い切ってしまっているタイトルに惹かれ、読んでみたい!と思いました。

この本の著者は成毛眞(なるけまこと)さん。元マイクロソフト日本法人の代表取締役社長を務めた方です。

そんな成毛さんが40年ほど前に出版社に転職したら突然外資系企業に出向を命じられ、アメリカの本社オフィスへ出張に出向いたものの、ビル・ゲイツが何を言っているのかさっぱり分からないし、自分の言いたいこともどう言えばいいのか分からないまま出張が終わってしまい…そこからどう英語に向き合ったかが書かれている本です。

あらすじは?どんな人向け?

この本は参考書ではありません。著者は「日本人の9割に英語は必要ない」と言い切っていて、それでも、どうしても英語が必要になったらどうしたらいいか?という前提で書かれた本です。

どんな人向けなのかは本の中にハッキリと書いてあります↓

  • 仕方なく英語を身につけなくてはならなくなった。
  • でも、英語学習に時間をかけたくない。
  • とはいえ、外国人はもとより、日本人の前でも臆せずに英語を話せるようになりたい。

なので、英語の勉強が趣味のようになっている人や、英検・TOEICなどの試験対策用の本ではありません。ただ、英語(特に英会話)を身につけたいと思っている人なら一読の価値アリです。

肝心の内容はというと、「割り切り&手抜き勉強法」とタイトルにもあるように「手を抜いて英語を身につける」というのがポイントで、この本で一貫しているのは、英語は単なるツールにすぎない、だから出来るだけ時間をかけず効率的に学ぶべきだという考え方です。

「手抜き」というとネガティブなイメージがあるかもしれませんが、ただ闇雲に勉強するのではなく、どこで手を抜いてどこをしっかりやればいいのかメリハリをつけるというやり方はさすがトップ企業のビジネスマンだなと感じました。ムダを省いて最小の労力で成果を上げる、というのは英語学習では忘れられがちなポイントかもしれません。

そのためには目標を明確にすることが大事で「どんな英語を身につけたいのか」を徹底的に考えてから英語の勉強(練習)を始めるという順序も、なるほどと思いました。なんとなく「英語が上手くなりたい、英語を話せるようになりたい」と漠然と勉強していてもいつまで経っても上達しない、というのは私の経験からも感じていましたが、明確な目標をまず一番先に設定する、というのを実践している人は少ないのではと思います。

成毛さんのゴールは「英語らしい英語」だったそうで、いかにも日本人らしい、ネイティブにバカにされるような英語なら身につけないほうがマシだとまで思ったと書かれており、そこに私は強く共感しました。仕事でネイティブとやり合うためには「英語らしい英語」が必要だと私も感じているからです(そのあたりはこちらの記事で紹介しています)。

ブロークンイングリッシュではなく、ビジネスでもちゃんと通用する「英語らしい英語」を「手抜きで」身につけるために著者が実践した具体的な方法を知りたい方は、ぜひ読んでみてくださいね。

私が共感した5つの内容

成毛さんはトップビジネスマン、私は海外生活を通して英語を学んだただの一般人ですが、この成毛式の英語練習法には共感するポイントがいくつもありました。

箇条書きにいくつか挙げてみると、

  1. モノマネの重要性
  2. 大きな声で話すことが大事
  3. 盲点なのは母音よりも子音
  4. 名詞をたくさん覚える重要性
  5. 動詞は have、get、take などのよく使う言葉で切り抜ける

などです。モノマネは目標(お手本)にする英語をまず決めて、動画を見ながら真似るということです。モノマネって人の真似っこでオリジナリティーがないと言う人もいますが「英語らしい英語」を話せるようになるには最短の筋トレ方法だと私も思います。

大きな声で話す重要性。これも本当に私が実感したことです。いくら正しい英語を話していても、日本語を話す時と同じショボショボとした小さい声のままでは「Pardon?」と言われてしまいます(泣)

子音が大事だと言うポイント、これに私は「そうそう!」と膝を打ってしまうぐらい共感しました。LとR、FとVはよく言われますが、要注意なのはむしろ、C・P・G・Z・B・M・Nなどあまり注意を喚起されなかった子音、とあります。発音といえば母音がクローズアップされがちですが、こういった子音の発音を意識することで一気に英語らしい英語に聞こえるのは本当の話です。

そして、名詞の重要性。著者は仕事で使う名詞を優先的に覚えたそうですが、確かに名詞を知らないと話が進み辛いです。名詞を並べるだけで相手はある程度なんのことか想像できますが、名詞が出てこないと何のことを話しているのか分かってもらうのは大変です。海外生活が長くなるとある程度会話がラクになるのは、名詞の蓄積ができてくるからというのもあると私は思います。

そして最後のポイント、簡単な動詞を使い回す。これもとっても大事だなと感じます。難しい動詞を覚えるのに労力を使うよりも、基本的な have、get、take、go、put、give などの動詞を使いこなす方法を身につけると会話はグンとラクになります。実際にネイティブも普段の会話では簡単な動詞を使い回していることが本当に多いんです。

サクッと読めて納得の「成毛式」

タイトルに惹かれて読み始めましたが、読んでいるうちに「なるほど!」と感じるポイントが私にはいくつもありました。英語のプロではなく、ビジネスのプロが書いているというのも面白く感じたポイントです。

これまでの英語参考書に何か物足りなさを感じている方は、読んでみると何かヒントが得られるかもしれませんよ。ただ、繰り返しになりますが、この本は参考書ではないので、読むだけでは英語は上達しません。読んで自分の英語学習に取り入れられる部分は早速真似してみてはいかがでしょうか。

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