今回は会話でとっても役立つフレーズを紹介したいと思います。
そのフレーズとは、タイトルにもある “That’s what 〜” です。
これだけでは「何のこっちゃ?」ですよね。でも、実際に会話でこれほど役に立つフレーズは他にないと言っていいほど、とても使い勝手がいいんです。
ネイティブもよく使う “That’s what 〜”。どんな意味でどう使うのでしょうか?
“That’s what 〜”、どう使う?
ある日、子どもを連れてカフェで友人たちとお茶をしていた時のこと。
その友人たちも同い年の子がいて、さて帰ろうかと席を立った時には、子どもたちの食べこぼしが床に散乱してしまっていました。できるだけ拾って片付けたのですが、それでも細かいものまでは取りきれませんでした。
そこで店を出る前に、近くにいたカフェのオーナーさんに “Sorry, we made such a mess.” と声をかけたところ「気にしなくて大丈夫。そのために君はお金を払ってるんだよ」と笑顔で返してくれました。
オーナーさんはいつも笑顔が素敵な年配の方なのですが、私は彼の一言にほっこりしました。
では、この「そのために君はお金を払ってるんだよ」を英語で言うと、あなたならどんなふうに表現しますか?実はここに “That’s what 〜” が出てくるんです。
“That’s what 〜” ってどんな意味?
「そのために君はお金を払ってるんだよ」は「君=you」「〜の代金としてお金を払う=pay for」「それ=that」なので、”You’re paying for that.” と言えますよね。
でも、そのオーナー男性が言ったのは少し違うんです。彼は、
- That’s what you’re paying for.
と言ったんです。ここに “That’s what 〜” が出てきましたね。
この “what” は “the thing(s) that 〜(〜するもの・こと)” という意味で、
That’s what 〜=それが〜なもの(こと)だ
というのが直訳になります。
この例で言うと「That’s what you’re paying for.=それが君が代金として払っているものだよ」ということですね。
日本語に直訳してしまうと何だかぎこちない感じがするのですが、”That’s what 〜” はとても英語っぽい表現だと思います。
主に会話の中で相手の話を受けて使われるのですが、この例で言うと “You’re paying for that.” ではなく “That’s what you’re paying for.” にすることで「それが(まさしく)〜なんだよ」といったニュアンスが出ます。
主語を “That” で受けているので、会話の流れを断ち切らずにスムーズな流れになるんですね。スッキリした言い回しで、リズムもいいので、口語では本当にめちゃくちゃよく使われるんです。
では、他にはどんな使い方があるのか、もう少し詳しく見てみましょう。
“That’s what 〜”「それが〜なもの(こと)です」
相手が言ったことを受けて使うシチュエーションで、思い付いたものをちょっと挙げてみましょう。
- That’s what I thought.
それが私が思ったことなんだよ(私もそう思った。やっぱりね) - That’s what I’m thinking.
それが私が思っていることです(私もそう思うよ、同じこと考えてるよ) - That’s what I’m trying to say.
それが私が言おうとしてることなんだよ - That’s what he said.
それが彼が言ったことです(彼はそう言ったよ) - That’s not what I said.
それは私が言ったことではない(そんなことは言ってないよ) - That’s not what I meant.
それは私が意図したことじゃないんだ(そんなつもりじゃなかったんだ)
また、”exactly” を付ければ「それがまさしく〜なもの(こと)だ」と強調する言い方になります。
- That’s exactly what I need.
それがまさしく私が必要としているものだ - That’s exactly what I was looking for.
それがまさに私が探していたものです
■ネイティブがよく使う “It is what it is.” の “what” も同じ使い方です↓
アレンジ次第でかなり使える
上に挙げた例文はほんの一部で、他にも “what” 以下を変えるだけでいろんなアレンジができます。
さらに、”what” の部分を “where” に変えた “That’s where 〜” なんかもありますよ。
例えば、”Have you been to Japan?” と聞いたら、相手が “I’ve been to Osaka.” と言ったとして、もしあなたが大阪出身だったとしたら、
- Oh, that’s where I’m from.
そこが私の出身地なの
と返す感じです。慣れるまではちょっと練習が必要ですが、慣れてしまえばこれほど使い勝手のいいフレーズはないので、ぜひ覚えて使ってみてください!
“what” の使い方をマスターしよう
今回出てきた「〜なこと」「〜なもの」という意味で使われる “what” は、しつこいようですが会話では本当によく出てきます。
使いこなせるようになれば、表現の幅がかなり広がるので、ぜひ練習して実際に使ってみてくださいね!
■”What I’ll do is 〜” のように、”what” が文章の先頭に来る使い方はこちら↓