“It is what it is.”
こんなフレーズを耳にしたことはありますか?
実はこれ、コロナが流行っていた時期に私がニュージーランドでとてもよく耳にしたフレーズなんです。
もちろんコロナの話題以外でも使われるのですが、”It is what it is.” ってどんな意味だと思いますか?
“It is what it is.” 使い方は?
意味を紹介する前に、どんなふうに使われるのか、私が実際に耳にしたシチュエーションを紹介したいと思います。
近所のスーパーに行った時に顔見知りの店員さんに久しぶりに会ったので「最近どうしてたの?」と、お互いの近況を話していた時のことです。
その人は日本に旅行に行く計画を立てていたのに、コロナが全世界で流行ってしまったので旅行を諦めたと言っていて、その最後に、
- Well, it is what it is.
と言っていました。さて、このフレーズ、どんな意味か想像できましたか?
“It is what it is.” の意味とは?
“It is what it is.” は、変えたくてもどうにも変えられない現実や状況を受け入れて「仕方ない」「しょうがない」という意味でよく使われるフレーズです。
「こういうことだからしょうがない」と諦めて受け入れるニュアンスです。
上に出てきたスーパーの店員さんは、コロナの影響で旅行に行けなくなってしまった(←変えられない、受け入れるしかない現実)に対して、「まぁ仕方ないね、しょうがないね」と言っていたんですね。
自分ではどうしようもないことが起きたときに、
- It is what it is. There’s nothing I can do about it.
のように「しょうがない、どうしようもない」を表すフレーズを続けたり、
- It’s a challenging time for small businesses, but it is what it is. We have to make the best of it.
スモールビジネスにとっては大変な時だけど、仕方ない。最善を尽くさないと
みたいに諦めつつも、努力しようみたいな場合にも使えます。
“It is what it is” が「仕方ない」になる理由
では “It is what it is.” がなぜ「仕方ない」 という意味になるのでしょうか。
“It is what it is.” 自体に難しい単語は使われていないですが、それだけに文章全体の意味を掴みにくいと感じるかもしれません。
ここでのポイントは “what” です。この “what” は以前にも紹介しましたが、関係代名詞の「〜すること、〜するもの」という “the thing which” の意味で使われています。例えば、
- This is what I was looking for.
は「これが〜なものです」とポンと言っておいて、どんなものかという説明が “what” の後ろにきています。それは「私が探していた」ものということですね。つまり「これが私が探していたものです」という意味になります。そうすると、
- It is what it is.
は「それはそういうことだ」「それはそういうものだ」という意味になります。すると、変えられない現実を諦めて受け入れる「仕方ない」「しょうがない」というニュアンスが掴み取れますよね。
■関係代名詞の “what” の使い方はこちらでも分かりやすく紹介しています↓