「遠慮する」とひとくちに言っても、いろんな「遠慮する」がありますよね。
例えば、グイグイ行かずにちょっと控えめになることや、何かに誘われたけど行かない場合にも「今回は遠慮しておきます」と言ったりします。
また、レストランや公共の場では「おタバコはご遠慮願います」といったフレーズも耳にすることがあります。
そんな「遠慮する」、あるいは「遠慮しないで」って英語でどう言えばいいのでしょうか?
「今回は遠慮しておきます」を英語で言うと?
例えば友達に “I’m having a BBQ this weekend. Do you want to come?(今週末にバーベキューするんだけど来ない?)” と誘われたとしましょう。
その週末は特に予定があるわけでもないけど、何となく気が乗らない場合、あなたはどんなふうに断りますか?
予定がある場合には “Sorry, I can’t make it. I already have plans(ごめん、すでに予定が入ってて行けないんだ)” のように行けない理由を言えばいいですが、予定がないと「何となく気が乗らないから」とは言いにくいですよね。
そんな時に日本語では「遠慮しとくよ」と言ったりしますが、実は英語にも同じようにやんわり「(今回は)遠慮するよ」という言い方があるんです。それは、
- I think I’ll pass (this time).
です。これだけだとちょっと素っ気ないので “That sounds fun, but” を前につけてもいいですね。いずれにしても “I think” を付けるのがポイントで「遠慮しておきます」と感じよく言いたい場面で使えますよ。
「ご遠慮願います」は英語で何て言う?
では、他の人に何かをしてもらいたくない場合の「ご遠慮願います」はどんなふうに表現したらいいのでしょうか?
このような、人に対して「遠慮してください」という言い回しは日本語独特だなぁという気がします。
意味としては「しないで下さい」ですが「ご遠慮願います」と言われるとやわらかいですよね。
例えば、貼り紙などの「おタバコはご遠慮願います」には「(したいことを)差し控える」という意味の “refrain” を使って、
- Please refrain from smoking.
タバコはご遠慮ください
と書かれているのを目にしたことがある方もいると思います。他には「ご遠慮願います」にちょっと近いニュアンスを感じられるもので、
- Thank you for not smoking.
がありますが、いずれも口語で使うにはちょっと違和感があります。
張り紙や看板ではなく、人に言うときには「ご遠慮願います」の直訳ではないですが、
- Would you mind not smoking?
が、やんわり具合では近いような気がします。
また、”Do you mind if I smoke?(タバコ吸ってもいい?)” と聞かれた場合には “I’d(= I would) rather you didn’t” のように “would rather not” を使っても、やんわり「してほしくない」を伝えることができます。
「遠慮しないで」は英語でなんて言う?
逆に「遠慮しないで」という表現も紹介しておきましょう。
「遠慮しないで食べてね」「遠慮しないで聞いてね」など、口語での「遠慮しないで」には、
- Don’t be shy.
というフレーズが口語ではよく使われます。例えば、ホームステイやホームパーティーなどで食事を出されたときに、
- If you want more, please help yourself. Don’t be shy.
もっと欲しかったら遠慮なく自由に取ってね
という感じで使われます(”help yourself” も「遠慮なくご自由に」というニュアンスがあります)。また、
- If you have any questions, don’t be shy to ask.
質問があれば遠慮なく聞いて下さい
みたいにも使われますよ。「遠慮しないで」には他にも、”feel free to 〜” というフレーズもよく使われます。
- Please feel free to contact me.
遠慮なくご連絡ください
のような感じですね。これはフレンドリーな言い方ですが、もう少しかしこまった表現だと、”hesitate(ためらう・躊躇する)” を使った、
- Please do not hesitate to contact me/us.
は手紙やメールでよく使われる「遠慮なくご連絡ください」なので、必ず覚えておきたい表現です。
直訳しようとしない事が大事
今回の「遠慮する/ご遠慮下さい、遠慮なく」というのもそうですが、そのままピッタリ同じ意味という英語表現はなかなか無かったりします。
そんな時は日本語の意味やニュアンスを紐解いて、同じような、もしくは近いニュアンスの表現を探していくといいですね。
英語の勉強をしていると日本語の勉強にもなるなぁ、と思う今日この頃です。
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