あなたのペンが机の上に転がっているとします。
友達がそのペンを借りようとして、あなたに “Can I borrow your pen?” と聞いてきました。
あなたは「どうぞ(いいよ)」と英語で返すとしたら、何て言いますか?
“Yes.”
“Yes, you can.”
他にもあるでしょうか?ネイティブはもっと気持ちよく「どうぞ」と言う表現をとてもよく使います。
今回は「どうぞ(〜してください)」を表す、絶対に覚えておきたい英語表現を紹介します!
「〜してもいい?」「どうぞ」を英語で言うと?
日本語の「どうぞ」にはいろんな意味がありますが、今回は「〜してもいい?」と聞かれた時に、許可したり促したりする意味での「どうぞ」のお話です。
冒頭の「ペン借りてもいい?」「どうぞ(いいよ)」や、友達の家に遊びに行って「トイレ借りてもいい?」「どうぞ(いいよ)」などの気持ちよく「いいよ!」と言っている感じです。
そんな時には「もちろん、どうぞ」というニュアンスの、
Sure.
がよく使われます。ちょっといいレストランやホテルなどでは、
Certainly.
という答えが返ってくることもあります。
では “Sure.”、“Certainly.” 以外で何か思い付きますか?他にも、ネイティブがとってもよく使う、カジュアルな言い方があるんです。
“go ahead” で表す「どうぞ」
皆さんは、
Go ahead.
というフレーズを習ったのを覚えていますか?おそらく「お先にどうぞ」という意味で教わったと思います。ドアのところで誰かと一緒になったら、相手に譲る時に使う表現ですよね。
“After you.” の方が丁寧と言われたりしますが、ニコッと笑って “Go ahead.” と譲ってくれる人もたくさんいます。
この “Go ahead.” が「どうぞ」とか「いいよ」と言う時にも、とってもよく使われるんです。例えば、
Can I borrow your pen? –Sure, go ahead.
といった感じです。ただ単に “Yes” と言うよりも、気持ちよく「どうぞ!」というニュアンスが出ます。
簡単な表現ですが、慣れないとなかなか口からスッと出てきません。
“go ahead” の使い方
“go ahead” のイメージが湧きやすい使い方を紹介しておきましょう。これは、私がニュージーランドに住んでいた時の実際の体験です。
パスタを麺から作ろうとしてパスタマシーンをお店で買って、家に帰って使ってみたら不良品でした。そこで、レシートを持ってお店に行ったら、快く「新品と交換するね」と言ってくれたのですが、店員さんが持ってきた新品の外箱がボコッと凹んでいたんです。
箱が破損しているのはニュージーランドではそれほど珍しくもないのですが、念のため「箱の中を確認してもいい?」と聞くと、店員さんの口から出てきた言葉が、
- Yeah, go ahead.
でした。こんなふうに、“go ahead” は返事をする時にとってもよく登場します。
- Can I use your bathroom? –Sure, go ahead.
「トイレ借りてもいい?」「どうぞ(使ってください)」 - Can I take this chair? –Yes, go ahead.
「このイス持って行ってもいい?」「どうぞ(持って行ってください)」 - Can I ask you something? –Sure, go ahead.
「ちょっと聞いてもいい?」「どうぞ(いいよ)」 - Can I have the last slice? –Sure, go ahead.
「最後の一枚食べてもいい?」「どうぞ(いいよ)」
みたいな感じで、“sure” と一緒に使われることも多いです。
カフェなどで店内の写真を撮ってもいいか店員さんに聞いた時などにも「どうぞ!」のような感じで、しょっちゅう “go ahead” が使われます。

文の中で使う “go ahead”
“go ahead” は「〜してもいい?」への返事だけではなく、日常の会話の中にもさりげなく登場するんです。
例えば友達が、半年後に開催されるコンサートに誘ってくれたとしましょう。
「平日だけど、行ける?行けるならチケット取るよ」と言ってくれました。あなたは「休み取れるかな…」と少し不安になりながらも「チケット取っちゃって!お願い!」と言うとします。
そんな時にも “go ahead” を使って、
- Go ahead and get me a ticket!
と言えるんです。
“go ahead” は「促す」イメージ
“go ahead” のそもそもの意味は、文字通り “go・ahead”「先に・進む」です。
今回出てきた全ての “go ahead” を使った例文も「相手を先へ促すイメージ」です。
「〜してもいいですか?」に対する “go ahead” は「先に進んでください=どんどんやっちゃって下さい」、道を相手に譲るときの “go ahead” も「先に行って下さい=お先にどうぞ」と、相手を先へ促してますよね。
このイメージがあれば、話や計画を先に進めてもらうときの “go ahead” はスッと理解できると思います。
イメージさえ掴めたらとても便利なフレーズなので、日本語の「どうぞ」という訳だけにとらわれずに、どんどん使ってみて下さいね!
■“Go ahead.” を含めた「お先にどうぞ」を表す時によく使われるフレーズ4つ↓
■“go ahead” はイベントなどが「決行される」にもよく使われます↓
■お客さんに席を勧める時の「どうぞお座りください」「どうぞおかけになってください」の英語表現はこちら↓
■家や部屋の中に招き入れる「どうぞ入って」「中へどうぞ」は “come on in” というフレーズもよく使われます↓
■物を手渡す時の「はい、どうぞ」の英語表現も日常生活でよく使うので、ぜひ覚えておきたいですね↓