何かをしようとして誰かとタイミングがかぶった時に「お先にどうぞ」と譲ることがありますよね。
例えば、ドアから入る(出る)時、エレベーターから降りる時、列に並ぼうとしたら他の人が来た時、あるいは誰かと話していて相手と同じタイミングで喋ってしまった時なんかもあります。
こんな「お先にどうぞ」と順番を譲るシチュエーションで、ネイティブがさらっと使うフレーズを紹介します!
「お先にどうぞ」を英語で言うと?
誰かとタイミングがかぶってしまった時の「お先にどうぞ」で私がよく耳にすると感じるのは、
- Go ahead.
- After you.
- You go first.
- You go.
です。今回はこの4つそれぞれの使い方を例文を挙げながら見てみたいと思います。
“Go ahead.” で表す「お先にどうぞ」
“Go ahead.” がもっているイメージは「go=行く」「ahead=先に」という【相手を先へ促す】です。
これはカジュアルな表現で、文頭の “You” が省略されて命令形になっていますが「あ、先にどうぞ」みたいなニュアンスで気軽に使えます。
他の人を先に通してあげる時にドアを押さえながら、あるいはエレベーターから降りる時に自分は降りずにニコッとしながら、
- Go ahead.
どうぞ
と言えばOKです。先に通してもらったら “Thank you.” を忘れずに。
また、相手と同時に喋り始めてしまった時にも、
- Sorry, go ahead.
ごめんね。先にどうぞ
とサラッと使えます。その他にも意外とあるのが、スーパーのレジに並んで順番を待っている時です。自分の後ろの人がほんの数点だけで自分はカートいっぱいのお会計があったりしたら、
- Is that all you’ve got? You can go ahead of me.
それだけだったらお先にどうぞ
みたいに後ろの人に順番を譲ってくれる人がいます。海外のスーパーのカートはコストコのカートみたいに特大なので、それに満タンの商品の会計となると結構時間がかかります。私はボーッと待ってたら、前に並んでいた人からいきなり上のように言われたことがあって、一瞬戸惑いましたが嬉しかったです。
これも「他の人を先に行かせる」という “go ahead” のイメージですよね。
“After you.” で表す「お先にどうぞ」
“After you.” はとても丁寧な表現です。
人を先に行かせて自分は後で、という「順番を先に譲る」シチュエーションでは “go ahead” と同じように使えます。
- (開けたドアを押さえながら)After you.
お先にどうぞ - (エレベーターを降りる時に)After you.
お先にどうぞ - (話すタイミングが同時になって)Sorry, go ahead. −No, after you.
「先どうぞ」「いえ、お先にどうぞ」
手のひらで示しながらサラッと “After you.” と言えたらスマートですね。
こちらも譲ってもらった側なら、にこやかに “Thank you.” を忘れずに。
“You go first.”、”You go.” で表す「先にどうぞ」
“You go first.” は直訳すると「あなたが最初に行って」なので、これも「先にどうぞ」と順番を譲るシチュエーションで使えます。
ドアを先に通らせてあげたり、エレベーターから先に降りるように促す以外にも、例えばコーヒーショップのレジなどで注文を決めかねていたら、後ろにいる人に、
- You go first. I’m still deciding.
先にどうぞ。私はまだ決まってないので
と言って「あなたが先に行ってください」と順番を譲るシチュエーションでも使えます。”After you.” よりもカジュアルな印象はありますが、普段の生活の中で使うならそれほど気にしなくてもいいと思います。
“You go.” も「お先にどうぞ」の意味で使われる
そして、最後になりましたが、実は私がニュージーランドで一番よく耳にしていたのは “You go.” なんです。
学校でも習わなかったし、辞書や参考書を見ても載っていないので紹介するか悩みましたが、本当にとてもよく使われています。
ドアのところで誰かとタイミングがかぶった時、レジに並ぼうとしたら他の人とタイミングが重なった時など、相手に順番を譲る時に軽いトーンで、
- You go.
先にどうぞ
と言いながら手で相手を促す仕草をします。下の動画はニュージーランド人のテレビパーソナリティーが作ったお笑いの動画ですが、まさにこんな感じです↓
この動画のようにお互いに譲り合うことも少なくなく、
- Oh, you go. −No, no. YOU go.
「先にどうぞ」「いや、あなたが先にどうぞ」
というやりとりも実際によくあります。”You go.” は直訳すると「あなたが行って」なので、少しキツそうな印象を受けるかもしれませんが、明るめの軽いトーンで言うので「失礼だな」と思われることはないと思います。
「お先にどうぞ」と言う時のポイント
今回は4つのフレーズを紹介しましたが、どれを言っても大丈夫な場合がほとんどだと思います。
多少カジュアルだったり丁寧だったりしますが、実際のところは「何を言うか」よりも「どう言うか」の方が大切かなと思います。明るいトーンでニコッとしながら相手に「どうぞ」と譲ってあげると、どんなフレーズであっても相手は嬉しい気持ちになるはずです。
「お先にどうぞ」と人に譲ることができる【心の余裕】も大切ですね。
■「ドアを開けておいて」の英語表現はこちら↓
関連する英語コラム
“go ahead” は実は今回紹介した以外にも使える場面がいくつかあります。以下のコラムもぜひあわせてご覧ください。
■とってもよく使われる「〜してもいい?」「どうぞ」の “go ahead” の使い方はこちらで紹介しています↓
■「後で追いかけるから先に行ってて」なんかも “go ahead” を使って表せますよ↓
■イベントが「予定通り開催される」「決行される」を表すときも “go ahead” がよく使われます↓
先に譲る「どうぞ」ではない、相手に物を手渡す時の「はい、どうぞ」はこちらで紹介しています↓