学校の英語の授業で「家族の呼び方」を習いましたよね。
「お母さん」は “mother”、「お父さん」は “father”、「おばあちゃん」は “grandmother”、「おじいちゃん」は “grandfather” と習ったと思います。
でも、実際には「私のおばあちゃんがね…」と話すときに “my grandmother” と言う人はそれほど多くないかもしれません。
では、実際の会話の中では、おばあちゃんのことを何と呼ぶのでしょうか?
まずは「お父さん」「お母さん」
「おばあちゃん」の前に「お父さん」と「お母さん」の呼び方について、少し触れたいと思います。
上にも出てきたように、英語では “father” “mother” と言うと学校で教わりました。
でも、日常のカジュアルな会話なら、私の周りでは “my father” や “my mother” よりも、
- my dad
- my mum(アメリカ英語では mom)
と言う人が多いです。辞書には《小児語》と書かれていたりしますが、親しい人と話すときには大人でもかなり多くの人が使うことに、ニュージーランドに来た当初は驚きました。
「お父さん」と「お母さん」がこんな感じなので、「おばあちゃん」もある程度予想できると思いますが、実は “grandmother” だけではなく、あまり聞き慣れない呼び方まであるんです。
「おばあちゃん」のバリエーション
「おばあちゃん」を意味する単語ですが、まずは、
- grandma
がありますよね。これはご存じの方も多いと思います。「グランドマ」ではなく「グランマ」と読みます。さらには、
- gran
- granny
と呼ばれることも多いんです。
ちなみに、ニュージーランドでは以前、Holiday concern about ‘granny dumping’ at hospitalsというニュースが注目されていました。
連休に家族でホリデーに出かけるために、お年寄りを病院に預ける人がたくさんいたそうです。
“dump” には「捨てる」という意味があるので、”granny dumping” というタイトルを見た時に、私は「姨捨(うばすて)山」を想像してちょっと切なくなりました…。
少し話が逸れましたが、他にもある「おばあちゃん」の表現を見てみましょう。
意外と知られていない「おばあちゃん」の英単語
これはイギリス英語圏での呼び方のようですが、ニュージーランドではおばあちゃんのことを、
- nana(nanna)
と呼ぶ人がとっても多いです。
初めて聞いた時には「ナナって誰かの名前かな」と思ったのですが、実は「おばあちゃん」を表す英語だったんです。人によっては、
- nanny
- nan
と呼ぶ人もいます。これらの呼び方は大人でも使っている人がいますが、分類では幼児語とされています。
また、おばあちゃんが2人いる場合は、片方のおばあちゃんを “grandma” と呼び、もう1人のおばあちゃんを “nana” などと呼び分けている事もあります。
日本には「ナナ」さんという名前の方は結構いらっしゃるかと思いますが、イギリス英語圏で自己紹介をすると、思わぬ反応があるかもしれませんね。
「おじいちゃん」は英語で?
これだけたくさんの「おばあちゃん」の呼び方があると「おじいちゃん」も気になりますよね。
おじいちゃんは “grandfather” が正式とされていますが、これも会話では、
- grandpa
- grandad/granddad
- grandaddy/granddaddy
と呼ばれることが多いです。他には、
- poppa
というのも聞いたことがあるのですが、おばあちゃんのように豊富なバリエーションは聞いたことがないので、どなたかご存じでしたら教えてください!
ちなみに「おばあちゃん」も「おじいちゃん」も、”grand-” がくっついていますが、この “grand-” とは「1親等隔てた」という意味なので、親族にしか使いません。
親族ではない「おばあさん」「おじいさん」
親族ではない、年配の方を「おばあさん」「おじいさん」と表す場合には “grandmother” や “grandfather” は使えません。
“elderly lady/gentleman” か、もしくはただ “lady/gentleman” とするのが無難です。
“old lady” や “old man” も使われなくはないですが、”old” という単語が失礼になる場合があるので、本人を目の前にして使うことはありません。
また、それ以外の場合でも使う際には少し注意したほうが良さそうですね。
また、名前を知らない「おばあさん」や「おじいさん」に咄嗟に呼びかける場合は、年齢を問わず使える “Excuse me, ma’am” や “Excuse me, sir” が使われることが多いので、こちらも合わせて覚えておくといいですね。