名詞の前に形容詞をいくつもつなげる時ってどんな順番で並べたらいいのか迷いませんか?
例えば「大きいテーブル」を英語にすると “a large table” ですね。
では「木でできた美しい大きな円いテーブル」「綿の白色の古いシャツ」「黒くて小さいビニール袋」をそれぞれ英語で言うと、どうなるでしょうか?
今回は、たくさん形容詞を並べて使う時の並べ方を紹介します!
形容詞にはナチュラルに聞こえる順番がある
下の2つを比べた時、どちらがナチュラルに聞こえますか?
A:a beautiful large table
B:a large beautiful table
Aがしっくり来た方も多いのではないかと思います。英語にたくさんふれている人は無意識のうちに身についているかもしれませんが、BよりもAの方がナチュラルな表現なんです。
こんなふうに名詞の前に形容詞を複数使う場合には、適当に並べるのではなくて、どんな形容詞をどう並べるのかという【基本の順番】があって、それに沿って並べていくとより自然な英語に近づきます。
では、どんな順番で並べればいいのかを見てみましょう!
形容詞を並べる順番・並べ方
名詞の前に形容詞をいくつか並べる時の順番を大きく2つに分けると、こうなります↓
opinion(意見)の形容詞 → fact(事実)の形容詞
例えば、先ほどの “a beautiful large table” をもう一度登場させてみましょう。形容詞は “beautiful” と “large” ですね。
“beautiful” はその人の意見なので【opinionの形容詞】、そして “large” は事実を表しているので【factの形容詞】です。なので、opinion → fact の順に並べて “a beautiful large table” になるんです。
そして【factの形容詞】の中でも種類別にだいたいの順番が決まっています。先に来る【opinionの形容詞】から通した順番を見てみると、こうなります↓
opinion → size → shape → age → colour → origin → material → purpose
sizeから後ろが【factの形容詞】ですね。具体的にどんなものがどこに属するか例を挙げてみると…
- opinion(意見):good, bad, nice, beautiful, lovely, delicious, awful
- size(大きさ):big, small, tall, short, long, large
- shape*(形):square, round, rectangular, triangular, oval
- age*(年齢、新旧):new, old, young, senior, antique
- colour(色):red, white, orange, yellow, vivid
- origin(起源):Japanese, British, European, Western, Asian
- material(素材):wooden, plastic, metallic, paper
- purpose(目的):cleaning, cooking, sleeping, baking
と、こんな感じになります。
(*ageとshape の順序は場合によって逆になることが多々あります。ここではCambridge Dictionaryに記載の順序を採用しました)
複数の形容詞を並べてみよう
では、冒頭に出てきた3つのフレーズに話を戻しましょう。
- 木でできた美しい大きな円いテーブル
- 綿の白色の古いシャツ
- 黒くて小さいビニール袋
これらはEnglish Grammar in Useからの引用ですが、英語にするとどうなると思いますか?
先ほど紹介した順番を思い出してくださいね。
正解は、それぞれこのようになります。
- 木でできた美しい大きな円いテーブル
= a beautiful large round wooden table
opinion → size → shape → material - 綿の白色の古いシャツ
= an old white cotton shirt
age → colour → material - 黒くて小さいビニール袋
= a small black plastic bag
size → colour → material
いかがでしたか?結構ややこしいですよね…
並べる順番は絶対ではない
今回紹介した【形容詞を並べる順番】はあくまで基本的なルールです。
なので、強調したい形容詞があれば順序のルールに関係なく先頭に出すこともあるし、順序を間違えたからといって致命的な間違いにはなりません。
ただ、ネイティブスピーカーは無意識のうちにこのルールで話したり書いたりしていることが多いので、一歩上のナチュラルな英語を目指す方は意識した方がいいかもしれません。
まずはopinionの形容詞が最初ということだけでも覚えておくといいと思います。
実際には名詞の前に形容詞が4つも5つも並ぶことは滅多になく、たいていの場合は2つか多くて3つまでなので、あとは意識しながら英語のニュースを読んだり、実際に口に出して音で覚えたりして、たくさんの英語にふれているうちに自然に身についてきますよ。
機械的に覚えるのではなくて、英語にたくさん触れて身につけるものだと私は思っているので「あれ?どっちが先だろう…?」と悩んだときに、またこのコラムを見直してもらうぐらいでいいと思います。
形容詞の使い方にまつわるコラムはこちら
ネイティブがよく使う “nice and hot” のような形容詞を2つ重ねる使い方についてはこちらをご覧ください↓
“a” や “an”、”one” といった数を表す形容詞は一番最初(opinionの形容詞よりも前)に置かれます。これらの使い方については、以下のコラムも参考にしてみてくださいね。