去年からマクドナルドで販売されている、しょうが焼きバーガー『ヤッキー』をご存じでしょうか?
私は先日初めてこのバーガーの存在を知ったのですが、そのCMを見て愕然としました。
「なんでそんな名前にしちゃったの?」「このネーミングは無いよね…」という驚きしかなかったんです。
その理由は『ヤッキー』という名前にあります。
『ヤッキー』とは?
日本のマクドナルドでは「おてごろバーガーズ」と称して、安い価格設定のバーガーに愛称をつけて売り出しているみたいですね。
- エッグチーズバーガーの『エグチ』
- チキンチーズバーガーの『チキチー』
に続いて売り出したのが、このしょうが焼きバーガー『ヤッキー』のようです↓
本日2/22(水)満を持して登場、#しょうが焼きバーガー 略して #ヤッキー 😍💕🍔!!🎊✨香ばしいしょうが醤油ソースとポークパティの絶妙な味わいを、おてごろ価格¥200でお楽しみください!😊✨ pic.twitter.com/MzUoMeRKwY
— マクドナルド (@McDonaldsJapan) 2017年2月22日
ポークのパティと生姜醤油のソースで、しょうが焼きの「焼き」の部分を取って『ヤッキー』になったんですね。なるほど。
でも「ヤッキー」は、英語では絶対に商品名にしたくない意味になってしまうんです。
「ヤッキー(yucky)」の英語の意味とは?
英語を勉強されている方や海外で生活をしたことがある方は、すでに何の話か分かったかもしれません。
英語の「ヤッキー」は、こんな意味です↓
【 yucky】[informal] disgusting or unpleasant
(Cambridge Dictionary)
「ものすごく気持ち悪い、不快な」ですね。胃がムカムカするような不快さや気持ち悪さを表すときに使われる単語です。
例えば、道に落ちている誰のものか分からない汚い靴下は “yucky” ですし、藻が発生しているような澱んだ池も “yucky” です。
生ごみのプーンとした匂いも “yucky” だし、海外にはネバネバした納豆を “yucky” だと言う人もいます。
そして、食べ物の味の表現で使うと「くそまずい」みたいなニュアンスにもなります(汚い言葉でごめんなさい)。
つまり、見た目・匂い・味・感触などにおいて「(オエッとなるようで)気持ち悪い」といった感じの意味を持っているのが “yucky” です。
そんな名前のハンバーガー、食べたくないですよね。
“yuck” も合わせて覚えよう
ついでに “yuck” という単語も覚えてしまいましょう。
先ほど出てきた “yucky” は形容詞ですが、”yuck” は間投詞です。
日本語で「オエーッ」「ゲーッ!」と言うような場面で使われる、あまり素敵ではない嫌悪感を表す言葉です。例えば、
- Oh yuck! That looks disgusting!
ゲーッ、それめっちゃキモいんだけど! - Yuck! It’s so gross!
ゲーッ!すごく気持ち悪い!
みたいに、気持ち悪いものを見たりしたときに、日本語の「ゲー!」のニュアンスで使います。また、
- Yuck! I hate raw fish.
オエッ、生魚大っ嫌い
のように、すごく嫌いな食べ物を見たときや、不味いものを口にしたときにも、顔をしかめながら “Yuck!” と言ったりします。
スペルがちょっと違う “yuk” というのもありますが、同じ意味です。
残念すぎるネーミング『ヤッキー』
マクドナルドの『ヤッキー』は日本限定の商品なので、英語でどうのこうの言う話ではないのは分かっているのですが、このネーミングは私にはかなり衝撃的でした。
CMで元気いっぱい「ヤッキー!」と叫んでいるのも、何と言うか…商品を「ゲロマズい!」と宣伝していると思っていただけたら、この衝撃度合いが少しは伝わるかと思います…
でも、これでもう “yucky” の意味は忘れないですよね。笑
マクドナルドにまつわる英語コラム
■マクドナルドの定番デザート、マックフルーリーの「フルーリー」の意味とは?
■「ハッピーセット」「チーズバーガーセット」などの「セット」は英語で “set” と言うと、通じないかもしれません↓
■「チキンバーガー」はアメリカでは “chicken burger” って言わないって本当?