今回は、英語の基本を少しおさらいしてみたいと思います。
ひとくちに基本と言っても色々ありますが、今回取り上げるのは、英語で話す時に日本人がついつい陥ってしまう、あるパターンです。
例えば、次のような会話があったとします。あなたならどんな英語にしますか?
「あなた、車持ってる?」
「いいえ。私は持ってないけど主人が持ってます」
よりナチュラルな表現とは
冒頭に出てきた会話、どんな文章にしましたか?
まず「あなた、車持ってる?」は、
- Do you have a car?
ですよね。もちろん “Have you got a car?” でもOKです。
ここまでは簡単ですね。
では、次の「いいえ。私は持ってないけど主人が持ってます」はどうでしょうか。
- No, I don’t. But my husband has a car.
としましたか?これでも間違いではありません。でも、会話ではもっとスッキリした答えが使われることが多いんです。
その答えとは…
- No, I don’t. But my husband does.
です。”has a car” を “does” に置き換えて繰り返しを避けるんですね。この場合は最後の “does” だけで「車を持っている」を表します。
こんな “does” の使い方も習ったような気がしますが、スピードの早い会話の中ではそれを忘れてしまって “my husband has a car.” のように繰り返してしまう、ということがよくあります。
“mine”、”yours” などの代名詞も上手に使おう
【同じ言葉の反復を好まない】というのが英語の大きな特徴です。できるだけスッキリさせるとナチュラルな表現になります。
では、もう一つ例を見てみましょう。
あなたが家にいて、そこへ家族が帰ってきた場面を想像してみて下さい。あなたならどう答えるか、考えてから読み進めて下さいね。
「今日はどうだった?」
「忙しかったよ。あなたは今日どうだったの?」
これもシンプルな会話です。難しい単語はどこにも出てきそうにありません。
まずは「今日はどうだった?」は、
- How was your day?
でいいですよね。家に帰ってきた家族によく言うセリフです。続いて「忙しかったよ」は “Busy.” でもいいし、すごく忙しければ “Hectic.” と答えてもいいですね。
そして、最後の「あなたは今日どうだったの?」は “How was YOUR day?” のように “YOUR” を強調しながらオウム返しでもいいですが、
- How was yours?
なんていう言い方がとってもよく使われます。”your day” を繰り返さずに “yours” でスッキリ表すところに、英語っぽい特徴がよく出ていると思います。
また、私がとてもよく覚えているのは、ホームステイの初日に、ホストファミリーの子ども(5歳)に、
- My name is Amy. What’s yours?
と言われたことです。「”What’s your name?” じゃなくて、そんなふうに言うんだ!」と感動したことを覚えています。
歌詞にもありました
Olly Murs(オリー・マーズ)という人の『Up』という曲をご存じですか?
もう9年ほど前の曲になりますが、Demi Lovatoという女性シンガーとコラボしてヒットしました。私も好きでよく聞いていたのですが、この曲の中にも言葉を反復せずにスッキリさせている歌詞があります。
「橋を架けよう。君の方から僕の方に」という歌詞が出てくるので、どんな表現をしているか聞いてみて下さい。(1分38秒あたりですが、少し前から再生されるようになっています)
この曲はテンポも早すぎないので、英語がわりと聞き取りやすいですね。
- So let’s build a bridge, yeah. From your side to mine.
という歌詞が聞き取れましたか?日本語では「君の方から僕の方に」と言いますが、英語では “From your side” の後には “to my side” ではなくて “to mine” で片付いてしまうんですね。
ちょっとしたところをブラッシュアップ!
今回紹介した《言葉を反復させないスッキリした話し方》は、絶対に使わなければいけない、ということはありません。
言葉が反復しても、言いたい意味は相手にちゃんと伝わります。
でも、削れるところは削ってスッキリ話した方が会話がスムーズにいく、ということもあるので、ちょっとした部分を意識してみるといいかもしれませんね。
英語の特徴を理解しよう
単語やフレーズを覚えるだけでなく、英語の特徴を理解すると会話が一気にスムーズになります。
そんな英語の特徴は以下のコラムでも紹介しているので、ぜひ合わせてご覧ください!