先日は「年が明けて2週間が経ちました」の英語表現をいくつか紹介しました(その時の記事はこちら)。
今回はそこで紹介しきれなかった “into” を使った表現を取り上げたいと思います。
「年が明けて2週間」。実はこれ、”two weeks into the year” とも言えるんです。
“two weeks into the (new) year”
“two weeks into the year” は「今年に入って2週間(経って)」という意味になります。
こんな表現、ニュージーランドで暮らす前は正直、見たことも聞いたこともなく、最初は「どういう意味だろう?」と思ったのですが、例えば、
- Two weeks into 2024, how’s your new year going so far?
で「2024年に入って2週間、これまでのところあなたの新年はどんな感じ?」といった意味になるんです。”into” にこんな使い方があったなんて驚きです。
「(時間)が経って、経過して」を表す “into”
“into” と言えば、動詞と一緒に使って、
- I saw her walk into the room.
彼女が部屋の中へ入っていくのを見ました - He dived into the water.
彼は水の中に飛び込んだ
みたいに「〜の中に(へ)」という動作の方向を表す前置詞です。前置詞という言葉自体よりも、何かの中に入っていく動きの矢印を感じることがとっても大事です。
そして今回のテーマ「(時間)が経って、経過して」を表す “into” も、このイメージで捉えると理解しやすいかなと思います。
- 20 days into the new year → 新年に入って20日
- two weeks into January → 1月に入って2週間
- a month into 2024 → 2024年に入って1ヶ月
といった感じで、それぞれの時間枠に「入って→経過して」を表しています。
記憶力のいい方は「あ!」と思われたかもしれませんが、この “into”、実は以前にチラッと紹介しています。その時には、
- three minutes into the match:試合開始3分
という使い方を紹介しましたが、それと同じです。
時間の経過を表す “into” の使い方
この “into” は「○ minutes/hours/days/weeks/months into 〜」という形でよく使われます。
- Only a few weeks into the new year, and already so much has happened.
新年が始まってわずか数週間しか経っていないけど、すでにいろんな事が起こった
みたいな感じですね。そして、前に “we are” や “it is” が入ることも多いですよ(どちらも目にしますが、”we are” の方がよく使われている印象です)。
- We’re only a few weeks into the new year, 〜
- It’s only a few weeks into the new year, 〜
“into” の後ろを変えると、いろんなことが表せて結構便利な表現だなぁと個人的には思っています。
- I’m five days into my new job and I absolutely love it.
新しい仕事を始めて5日経つけど、めちゃくちゃ気に入ってる - Can you believe we’re already a few weeks into the new term?
新学期が始まってもう数週間が経つなんて信じられる? - It’s already 40 minutes into the show.
番組が始まってもう40分も経ってる - The plane turned around just five minutes into the flight due to technical issues.
技術トラブルのため、飛行機は離陸後5分して引き返しました - Only 10 minutes into the sale but there’s nothing left.
販売開始から10分しか経ってないけど、何も残ってない - About 20 weeks into the pregnancy, we found out we were having a boy.
妊娠20週に入った頃、赤ちゃんが男の子だと判った
また、ちょうど一年前に突然辞任を発表したニュージーランド首相(当時)も辞意を表明するスピーチの中で、
- But I am not leaving because it was hard. Had that been the case I probably would have departed two months into the job.
と言っていましたが、ここにも “into” が出てきていますね。これは「大変だったから辞めるのではありません。もしそうだったとしたら就任して2ヶ月で辞めていたでしょう」という意味になります。
今回紹介した “into” は、”in” で表される場合もあります。例えば、
- Almost three weeks in. How’s your new year going so far?
もうすぐ3週間が経つけど、これまでのところ新年はどう?
みたいな感じです。
“in” も “into” もシンプルな単語だけに、使い方によって意味が分かりづらい場合があると思いますが、今回紹介した “into” や “in” は結構よく出てくるので、頭の片隅に置いておくと役に立つかもしれません。
■「〜して○日/ヶ月/年が経つ」の基本の英語表現と、それをちょっと応用したフレーズはこちらで紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください↓