ちょっとドキッとするようなテーマですみません…。
先日、英語のニュースで「自殺する」という表現を目にしたので、今回はその言い回しを紹介したいと思います。
私は学生の時に「自殺する」を表すイディオムを2つ習ったのですが、ニュースで使われていたのは別のもっとシンプルな表現でした。
あなたはどんな表現を思い浮かべますか?
場合によってはちょっとデリケートな表現なので、知っておいて損はない言い回しを紹介します。
「自殺する」を意味するイディオム
「自殺する、を英語にすると?」と言われたら、どんな表現を思い浮かべますか?
私が真っ先に思い浮かべたのはこんなイディオムでした↓
- kill oneself
- commit suicide
この2つは、サッと思いついた人も多いのではないでしょうか。
1のほうが口語的で、2は少しかたい表現です。
“commit” は「(罪など)を犯す」で、”suicide” は「自殺」という名詞ですね。
例えば、上の2つのイディオムを使って「ジョンは昨日自殺しました」を表すと、
- John killed himself yesterday.
- John committed suicide yesterday.
となります。(※自殺は犯罪ではないという理由で “commit” という単語を避ける人もいて、”die by suicide” という言い方もあります)
「自殺する」のもっとシンプルな英語表現
そして、私がニュースで目にした、もう一つの「自殺する」を表すフレーズとは、これでした↓
A few days ago, a very, very close friend of mine decided to take his own life.
親しい友人を自殺で亡くした人が語った内容からの引用ですが、ここでは「自殺する」を “take one’s own life” で表しています。
文字通り「自身の命を “take” する」ということですね。
“kill oneself” や “commit suicide” は、”kill”・”suicide” と直球な表現が含まれていますが、”take one’s own life” はそうではなく、ちょっとオブラートに包んだ感じです。
誰かが「亡くなる」と言うときに、敢えて “die” を使わずに “pass away” で表すことがあるように、やはり「自殺する」にも婉曲的な表現があるんですね。
この “take one’s own life” は、口語やニュースでもとてもよく耳にします。
“take one’s life” の意味
実は、”take one’s own life” は “own” が無くても、”take one’s life” だけで「自殺する」を表すこともできます。例えば、
- John took his life.
ジョンは自殺した
となります。でも、これは “one’s” の部分が主語と同じ場合に限ります。
この部分が主語と同じではない “take somebody’s life” というパターンもあって、この場合は「自殺した」ではなく「〜を殺した」という意味になります。
- John took his wife’s life.
ジョンは奥さんを殺した
どちらにしても、誰の命を “take” するのかを考えればいいので、丸暗記する必要はありませんね。
シンプルな表現こそ大切
「自殺する」を表す “kill oneself” や “commit suicide” はわりと知られていると思います。
でも、私は初めて “take one’s (own) life” という表現を知った時に、かなりの衝撃を受けました。こんなにシンプルな表現だけど、自分ではなかなか思い付かないなぁと思ったんです。
以前にも何度か紹介しましたが、日常会話では基本の動詞・単語を使ったシンプルな表現こそが、とっても大切です。
基本の単語を上手に使いこなせるようになると、英語での会話が圧倒的にラクになりますよ。
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