“there” と言えばどんな意味を思い浮かべますか?
「そこへ、そこに」という意味で、場所を指すときによく使われる単語ですよね。
今回は、それ以外のシチュエーションで使われる “there” の意味と使い方を紹介します!
“not there yet” ってどんな意味?
以前、友達の子どもが体調を崩していた時のこと。「○○ちゃん、体調どう?」と友達にメールを送ったら、こんなふうに返ってきました↓
- She’s better but not quite there yet.
これってどんな意味なのでしょうか?
この “there” は物理的な場所の「そこ」を表しているのではありません。
これは「前より良くなってるけど、まだ本調子ではない・調子はいまひとつ」というニュアンスになるんです。
「そこ」以外でよく使われる “there” の意味
“there” は「到達点」「到達すべきレベル」「到達したいレベル」という意味で使われることがあります。
なので、友達のメールにあった “She’s not quite there yet.” は「まだ完全には到達点に達していない」ということになります。
ここで言う「到達点」は健康な状態のことなので「まだ完全には治っていない」「まだ本調子ではない」「調子はまだいまひとつ」という意味になるんですね。
こんなふうに、体調を崩したり病気をしたりして回復に向かっているときなんかに、
- I’m not there yet, but I’m getting there.
- I’m still not 100%, but I’m getting there.
まだ本調子ではないけど、良くなってきてるよ
みたいによく使います。
“not there yet” こんな使い方も
“there” がこの意味で使われるのは体調に関してだけではありません。むしろ、他の「到達点」や「目標、ゴール」なんかに使われることも多いんです。
目標達成までもう少し!と言うときには、
- We’re almost there!
みたいに言いますが、“not there yet” もよく出てきます。例えば、何年か前のInternational Women’s Day(国際女性デー)には “gender equality” について女性セレブたちが、
- We’re not there yet.
というメッセージのキャンペーンを打ち出していました。「まだたどり着いていない」「そこに至っていない」ということですね。
他にも、自分や誰か、あるいは何かの力量や技術・レベルなんかが「まだ目標レベルに達していない」「目標の域に到達していない」を表すときにも使われます。
- I’m not there yet.
私はまだそのレベルに達していません - I’m making progress, but not there yet.
上達(進歩)しているけど、まだ目標とするところに達していません - We’re not there yet, but we are working on it.
まだそこまでたどり着いていませんが、今取り組んでいるところです
みたいな感じです。
“there” は物理的な場所を指す以外にも「到達したいところ、レベル」のイメージで覚えておくと、“not there yet” の「まだそこに達していない、たどり着いていない」という意味も理解しやすいかなと思います。
“there” を使った英語表現
■“Hi there!” の “there” ってどんな意味?
■“I’ll be there.” は使われるシチュエーションによって、いくつかの意味があります↓
■“There is” と “There are” の使い分けはこちら↓
■「〜がある、いる」なのに “There is 〜” が使えない場面とは?