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こんな場面を想像してみてください。同僚がジョンを探しにあなたのところにやってきました。
そこで「ジョンはそこにいるよ」と言うとしたら、
- There is John.
- John is there.
のどちらが正しいと思いますか?もしくはどちらも正しいと思いますか?
今回は基本だけど意外と間違えがちな「〜がいる、〜がある」を表す “There is 〜” と “〜 is there” の使い分けをおさらいします!
“〜 is there” が意味する「〜がいる、〜がある」
先に答えから言ってしまうと「ジョンはそこにいるよ」は、
- John is there.
が正解です。主語とbe動詞+thereで「〜はそこにいる、ある」を表しますよね。
なんのひねりもないですが「そこに」に引っ張られてしまうと、”There” で文章を始めてしまいそうになります。
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では、なぜ “There is John.” とは言わないのでしょうか?
“There is 〜” の意味と使い方
“There is 〜”、”There are 〜” というフレーズは学校でも習いましたよね。ここでもう一度使い方をおさらいしてみましょう。
英英辞書で “there” を引いてみると、こんなことが書いてあります↓
We use there is and there are when we first refer to the existence or presence of someone or something
(Cambridge Dictionary)
実は、”There is/are 〜” の “there” は「そこに」という意味ではないんです。
「〜がいる、〜がある」と、誰か(何か)の存在を初めて話題に上らせるときに使う形式が “There is/are 〜” なんです。それまでにそのことが話に出てきている場合には使いません。
新しい情報を話に登場させるのが “There is 〜” なので、この「〜」の部分には “a/an/any/some/no ○○” といった表現がくることがとても多いのが特徴です。
- There is a cat on the roof.
屋根の上に猫が一匹いるよ
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ふつうは “There is/are 〜” の「〜」の部分には “the/my/your ○○、名前” のような表現は来ません。
それは、これらは聞き手と話し手が互いにすでに認識している特定のものを表すときに使うからですね。それって【新しい情報を登場させる】というルールと矛盾してしまいます。例えば、
- × There is the cat on the roof.
といきなり言われたら、”the cat(その猫)” と限定された猫は一体どの猫なのか、頭の中に「?」が浮かんでしまいます。
すでに話題に上がっていた猫のことを言うなら、
- The cat is on the roof.
その猫は屋根の上にいます
のほうがナチュラルですね。しつこいようですが、初めて話題に上らせるわけではないので、”There is 〜” ではないんです。
“There is/are …” で文章を始めると、相手は「自分が知らない新しい情報が来るんだな」「新しい話題が来るんだな」と無意識のうちに認識します。なので、相手が知らない「〜がいる、ある」と言いたい時には “A 〜 is there” ではなく “There is 〜” のほうが断然ナチュラルなんです。
“Is 〜 there?” と “Is there 〜?” の違い
ちなみに「ジョンはそこにいる?」と聞く場合にも、”Is there John?” ではなく、
- Is John there?
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となります。これは電話で「ジョンさんいますか?」とカジュアルに聞く場合なんかにも使われますが、”there” の位置に注意してくださいね。
それに対して、”There is 〜” で表す文章を疑問文にする場合には、
- Is there a petrol station near here?
この辺にガソリンスタンドはありますか?
のように “Is there 〜?” という語順になります。
今回取り上げた “There is 〜” と “〜 is there” は見た目は似ていても、全く別物なんですね。たくさんの例にふれて、しっかり感覚的に使い分けられるようになりましょう!
■”There is 〜” と “There are 〜” の違い・使い分けはこちらで紹介しています↓