「インターン」と「インターンシップ」。日本ではどちらも耳にすると思います。さらに「インターン生(せい)」という言葉もあったりして、
- インターンの募集・求人
- インターンシップの募集・求人
- インターン生の募集・求人
みたいに使われています。
では、これらの違いって何なの?と疑問に思ったことはありませんか?今回はこの違いを紹介します!
「インターンシップ(internship)」の意味とは?
まずは「インターンシップ」の意味から見てみましょう。”internship” を英英辞書でひいてみると、こんなふうに書いてあります↓
a period of time during which someone works for a company or organization in order to get experience of a particular type of work
(Cambridge Dictionary)
特定の種類の仕事の経験を得るために会社や組織で働く期間、ですね。ここで大事なのは「a period of time=期間」です。
友人から先日メールが来たのですが、そこには、
- I started my internship as a ○○(職種).
と書かれていました。これは「○○としてインターンシップを始めたよ」という意味で、期間を始めた=働き始めたことを表しています。
「インターン(intern)」の意味とは?
次は「インターン」です。これも “intern” を英英辞書で引いてみましょう。すると、2つの意味が書かれています↓
1. a male or female doctor who is still training, and who works in a hospital
(Cambridge Dictionary)
2. someone who is finishing training for a skilled job especially by getting practical experience of the work involved
1つ目の意味は「研修医」ですね。そして、2つ目は「研修生」です。就職前の学生が企業などで行うインターンはこの「研修生」ということですね。
つまり “intern” は「人」自体を指す言葉なんです。
- He worked as an intern at Google.
彼はGoogleで研修生(インターン)をしていた
「インターン生(せい)」という日本語は表現の重複になってしまっているので、本来の正しい使い方ではありません。
日本で「インターン」は就職前の大学生に使うことの多い言葉ですが、英語でも同じです。ただ、学生以外に使うこともあります。
例えば、上に出てきたインターンシップを始めた私の友人は、子育てしながらプログラミングの講座を修了した主婦です。
また、アン・ハサウェイとロバート・デ・ニーロが出演する『マイ・インターン(原題は ‘The Intern’)』という映画がありましたが、この “intern” はロバート・デ・ニーロ演じる70歳のおじいさんでした。
他にも、映画『インターンシップ(原題 ‘The Internship’)』ではヴィンス・ヴォーンとオーウェン・ウィルソンの中年コンビがGoogleのインターンを演じていました。
「インターン」と「インターンシップ」の違いと注意点
最後に “intern” と “internship” の違いをまとめてみましょう。
「インターン(intern)」は職業経験を積むために企業や組織で一定期間働く「研修生」のことで「インターンシップ(internship)」は研修生として働く一定の期間のことを指します。
日本では曖昧に使ってもそれほど問題にはならないと思いますが、英語ではしっかり使い分けてくださいね。
そして、実は日本語の「インターン」と英語の「intern」には大きな違いがあります。
それは発音(アクセントの位置)です。日本語では「タ」を比較的強く読むことが多いですが、英語の発音は、
- intern /ˈɪntəːʳn/
- internship /ˈɪntɜːnʃɪp/
なので、最初にアクセントが来ます。「タ」を強く /ɪnˈtɜːn/ のように発音すると「(人)を強制収容する」という動詞になってしまうので注意です!