会話の中で相手が言ったことに「私も!」と同調したい時に使える “So do I.” のようなパターンを以前に紹介しました(その時のコラムはこちら)。
でも実際には、カジュアルな会話では “Me too.” の方が使いやすいし、よく使っているという方も多いのではないでしょうか。
そんな便利な “Me too.” も、あるシチュエーションで使ってしまうと、とっても変なことになってしまうんです。
“Nice to meet you.” に返す “Me too.(私も)” は間違い?
初めて誰かに会った時に “Nice to meet you.” と言われることがよくあります。「お会いできて嬉しいです」と言われると「私もです」と返したくなりますよね。この「私も」はどう表現していますか?
相手:Nice to meet you.
あなた:Me too!
のように、自然と口をついて出てくるのは “Me too” ではないでしょうか?
「私も=Me too」と覚えている人も多いと思うので、こう言いたくなる気持ちは本当によく分かりますが、実はこれはちょっと変なんです。
“Me too” と “You too” の違い
上のシチュエーションで “Me too!” のように短く返すとしたら、
You too!
になるんです。では、なぜ “Me too” は間違いなのでしょうか?
それは、文章の構造を見ていけば理解しやすいと思います。
相手は “It’s nice to meet you.” と言っているわけで、それに対する答えをフルセンテンスで言うと、
- It’s nice to meet you too.
となります。なので、これを短く言うとしたら “You too.” であって、”Me too.” ではないんです。もしここで “Me too.” と言うと、
- It’s nice to meet me too.
という摩訶不思議な返答になってしまいます。「私も」と言いたいのに “You too.” だと「あなたも」みたいでちょっと気持ち悪いかもしれませんが、短く言いたいならこの文章の構造では “Me too.” ではなく “You too.” になるんですね。
そしてこれは、
- It was nice meeting you.
お会いできてよかったです - It was good to see you.
お会いできてよかったです - Nice talking to you.
お話できてよかったです - Good luck to you.
うまくいくといいね
などに返すときにも同じことが言えます。
“You too” のニュアンス
誤解のないように言っておくと、上のようなシチュエーションで必ず “You too.” と返さなくてはいけないということではありません。
むしろ、”You too.” はとてもカジュアルな返し方なので、私の経験から言うと、
Nice to meet you too.
Nice to meet you as well.
Pleased to meet you too.
のようにきちんと返すことのほうが多いかなと思います。どんな相手にも失礼なく使える、こちらを個人的にはおすすめします。
「私も」の英語表現は他にもたくさんある
「私もです」と返す時に使われる表現は他にもたくさんあります。例えば、”Nice to meet you.” と言われたら、
- And you.
- And you too.
- And to you too.
といった返し方をする人もいますし、カジュアルながらも “You too” よりは少し丁寧な、
Same here.
と言う人もいると思います。他にも、
Likewise.
なんかもあります。「同様に」という意味の単語で、言い方によってはビジネスライクなそっけない感じに聞こえるので、ニコっと笑って気持ちを込めるといいと思います。
また、”It’s a pleasure to meet you.” と言ってもらえたら、
The pleasure is (all) mine.
と返すととても丁寧です。
いろいろ例を書いてしまうと「じゃあ、なんて答えれば良いの…?」と逆に悩んでしまうかもしれないので、慣れるまでは自分から “Nice to meet you!” と積極的に話しかけて、相手が返してくるパターンを盗むというのも一つの手です!
■”Me too.” と答えるような場面で、”So am I” や “So do I” を使ってみませんか?カジュアル感が抜けるので、大人の英語を身につけたい人は必須です!↓