オフィス用品や文房具ってカタカナの名前のものが多いですよね。
例えば「ホッチキス」「カッター」「クリップ」「ガムテープ」…、他にもまだまだあります。これらって、英語で言うと何だろう?と考えたことはありませんか?
私は語学学校に通っていたときに、工作のような時間があったのですが、その時に「文房具の英語名って意外と分からない…」と思ったことがあります。
和製英語っぽいのにちゃんと英語で通じるものや、逆に英語でも通じそうなのに、実は通じないものがあるんです。
名前がカタカナのオフィス用品・文房具
思い付いたものをザッと挙げてみましょう。
- ホッチキス
- シャーペン
- カッター
- パンチ
- クリップ
- ガムテープ
- セロテープ(セロハンテープ)
- サインペン
これらは英語で通じると思いますか?
通じると思う物には【◯】を、通じないと思う物には【×】をつけて、さらに英語では何と呼ぶのか、少し考えてみてくださいね。
「ホッチキス」は和製英語
「ホッチキス(ホチキス)」は和製英語であることをご存じの方も多いかと思います。英語では、
stapler
と呼ばれます。ホッチキスの「針(芯?)」は “staple(s)” と言います。
日本ではなぜホッチキスと呼ばれるのかというと、最初にアメリカから輸入したのがE.H.ホッチキス社製のもので「ホッチキス自動紙綴器」と名づけて販売したからだそうです(Wikipedia調べ)。ちなみに「ホッチキス社」とはHotchkissさんという人の名前から来ています。
「シャーペン」も英語では通じない
次に「シャーペン」です。
シャーペンの日本語正式名称はシャープペンシルですが、英語で “sharp pencil” で通じるかと言えば、そうではありません。英語では、
mechanical pencil
と呼ばれることが多く、”sharp pencil” は「尖った鉛筆」を連想することが多いです。
これは私の印象なのですが、オーストラリアとニュージーランドでは「シャーペン」を使っている人をほとんど見かけません。その代わりに鉛筆がよく使われていて、筆記具といえば「鉛筆」か「ボールペン」かといった印象があります。
ちなみに、シャーペンや鉛筆の「芯」は “lead” と言いますよ(発音は「リード」ではなく/led/ なので「レッド」に近いです)。
「カッター」は英語で何て言う?
「カッター」は英語でも通じると思いますか?
実は “cutter” は英語でも通じる単語です。ただ、単に「切るもの(道具)」という意味なので、日本語で言う「カッター」は、
box cutter
cutting knife
utility knife
などと言います。ちなみに、ピザを切り分ける「ピザカッター」は英語でも “pizza cutter” ですよ。
穴を開ける「パンチ」は英語で?
次は、書類に穴をあける「パンチ」です。「パンチ」は英語でしょうか?それとも和製英語でしょうか?
実は英語の “punch” には動詞で「殴る」の他にも、
to make a hole in something with a punch
Oxford Advanced Leaner’s Dictionary
という意味があります。なので “punch” でも通じるのですが、書類に穴をあけるものは、
hole punch
と呼ばれることが多いです。
「クリップ」は英語でも “clip”?
次は「クリップ」を見てみましょう。
これも “clip” で通じるかもしれません。でも、上の写真のような書類を留める「クリップ」は、たいてい、
paper clip(s)
と呼ばれています。
また、分厚い書類の束をはさむ下の写真のようなタイプのクリップは、
Bulldog Clip(s)
foldback clip(s)
と呼ばれます↓
「ガムテープ」は英語で何?
では「ガムテープ」は英語で通じるでしょうか?
実はこれは英語では通じません。ガムテープは梱包用に使うので、私の周りでは、
packaging tape
packing tape
などをよく耳にします。ビニール製の透明や茶色のものがよく売られています。粘着力が強いのが欲しい場合は “heavy duty” とパッケージに書いてあるのがいいですよ。
紙のガムテープは、
paper packaging tape
という名前でよく売られています。布ガムテープはニュージーランドでは “cloth tape” と呼ばれることが多いようです。
そして、ガムテープに似たもので、補修用の粘着テープに “duct tape” というのがあるので、ガムテープのことを、
duct tape
と呼ぶ人もいます。
「セロテープ(セロハンテープ)」を英語で言うと?
「ガムテープ」が英語で通じないなら「セロテープ」も通じない…?
そんなことはありません。以前にもコラムで紹介したことがありますが「セロテープ」はしっかり通じる英語です!スペリングは、
Sellotape
で、これはイギリスの企業のブランド名なので大文字になっています。”Cellophane tape” も英語としては存在するようですが、私は聞いたことがありません。
また、動詞で “sellotape it” のように使うと「それをセロテープで留める、貼る」という意味になります。
ただ、これはイギリス英語での話で、アメリカ英語で「セロテープ」は、
Scotch tape
と呼ぶのでご注意を。
「サインペン」は和製英語?
では「サインペン」はどっちだと思いますか?英語でしょうか?それとも通じないのでしょうか?
実はサインペンは、和製英語です。と言うよりも、ぺんてるサインペンの商標です。
ぺんてるのサインペンは海外でも売られている国があって “sign pen” と呼ばれているようですが、その他のサインペンのようなものは英語では一般的に、
marker
と呼ぶことが多いです。ただ、これも有名な商品名を使って、
Sharpie
と呼ばれることが私の周りでは多い気がします(上の写真のペンがSharpie シャーピーです)。”felt pen” や “felt-tip pen/marker” と呼ぶこともありますよ。
オフィスにも微妙な英語がたくさん
オフィスで使っている物にも、通じない(通じにくい)英語がいくつかありましたね。
物の英語の名前は、国や地域によって少し変わってくることもあるので、これが絶対!というものではありませんが、何かの参考になれば嬉しいです。
また「文房具、筆記用具」を表す英単語は “stationary” と “stationery” のどちらだったか忘れた方は、ぜひこちらもご覧ください↓