“won’t” にはどんな意味があるでしょうか?
「未来の否定形」と答える人もいるかもしれませんが、実は “won’t” にはある特徴的な使い方があるんです。
日常会話にもとってもよく登場する、ぜひ覚えておきたい “won’t” の意味と使い方を紹介します!
“won’t” って何の略?
まずは “won’t” の基本のおさらいです。
“won’t” とは何を省略したものでしょうか?正解は、
will not
ですね。”will not” と言えば未来の否定形を思い浮かべるかもしれません。
ところが今回取り上げるのは未来を表すのではなく、
どうしても〜しない(しようとしない)
という意味の “won’t” です。
「〜しない、しようとしない」という拒絶の意味で使われる “won’t”
”will” にはいろんな使い方がありますが、その中にこんな意味があるんです↓
You use will to say that someone is willing to do something. You use will not or won’t to indicate that someone refuses to do something.
“will” は「快く〜する、〜する準備がある(be willing to)」を表すときに使う、”will not” あるいは “won’t” は「〜することを拒む」を表すのに使う、と書かれています。
この使い方は、”will” が【意思】を表す時によく使われるのを知っていれば納得だと思います。例えば、
- He won’t sign the divorce papers.
彼は離婚の書類にサインしようとしないのよ - I tried to tell him but he won’t listen.
彼に言おうとしたんだけど、彼は聞こうとしないんだ
のような使い方です。
そして、この “won’t” には絶対に覚えておきたい使い方があります。それは、人ではなく「物(無生物)」を主語にした使い方です。
物が主語の “won’t” の意味
主語が人ではなく「物(無生物)」の “won’t” とは、例えばこんなものです↓
- This stain won’t come off.
このシミがどうしても落ちない - The window won’t open.
窓がどうしても開かないんだ - My car won’t start.
車のエンジンがどうしてもかからない - My cold won’t go away.
風邪がなかなか治らない - My cough won’t go away.
咳がなかなか治らない
これらの “won’t” は未来の「〜だろう」ではなく、
どうしても〜しない
なかなか〜しない
という今の状態のことを表しています。
「通常なら〜するはずなのに〜しない(しようとしない)」というニュアンスで、話し手のイライラや不満といった感情を含んで使われることが多いです。
物(や無生物)があたかも意思をもって「〜するのを拒んでいる」といったニュアンスを感じられれば、この “won’t” はマスターしたも同然です!
“won’t” の発音。”want” との違い
最後に “won’t” の発音もおさらいしておきましょう。“won’t” は「ウォント」ではありませんよ。
イギリス英語では /wəʊnt/、アメリカ英語では /woʊnt/ なので「ウォウント」に近い感じです。しっかり「オウ」を意識して発音すると、“want” と聞き間違えられることはないと思います。
◼︎”will” の基本的な使い方はこちらのコラムで紹介しています↓
◼︎“will” と”be going to” の違いはこちら↓