早速ですが、”take” か “bring” を使って、以下の5つの文章を英語にしてみましょう。
- (家を出ようとしているあなたにお母さんが)「傘持っていくの忘れないようにね!」
- 「昨日は子供達を動物園に連れて行きました」
- (昼休みにランチに誘われて)「今日はお昼ご飯持ってきたんだよ」
- (ホームパーティーに誘ってくれた人に)「じゃ、ワイン1本持っていくね」
- (BBQに誘ってくれた人に)「彼女連れて行ってもいい?」
“take” と “bring” の使い分け、悩まずにできましたか?
自信がない方、うろ覚えだなぁという方もぜひ最後まで読んでみてくださいね。
“take” と “bring”。日本語訳に頼るとキケンです
“take” も “bring” も、イメージは【人と物(人)が一緒にどこかに移動する】ですよね。
「take=持って行く(連れて行く)」
「bring=持って来る(連れて来る)」
のように、使い分けを日本語訳に頼っている方はいませんか?
実はそれはとってもキケンなんです。
まずは例文の正解から
まずは冒頭に登場した5つの例文の解答例を紹介しましょう。
- (家を出るときにお母さんがあなたに)「傘持っていくの忘れないようにね!」
Don’t forget to take your umbrella! - 「昨日は子供達を動物園に連れて行きました」
I took my kids to the zoo yesterday. - (昼休みにランチに誘われて)「今日はお昼ご飯持ってきたんだ」
I’ve brought my lunch today. - (パーティーに誘ってくれた人に)「ワイン1本持っていくね」
I’ll bring a bottle of wine. - (BBQに誘ってくれた人に)「彼女連れて行ってもいい?」
Can I bring my girlfriend?
これらのポイントになる部分だけ抜き出してみます。
1. 持って行く:take
2. 連れて行く:take
3. 持ってくる:bring
4. 持って行く:bring
5. 連れて行く:bring
これで、日本語訳だけで覚えてはいけない理由がハッキリしましたね。
“bring” は「持って来る」だけではなく「持って行く/連れて行く」を表すこともあるんです。
“take” と “bring” それぞれの意味
まずは “take” の定義をオックスフォード現代英英辞典で見てみると、
to carry or move something from one place to another
と書いてあります。「何かをどこかから別の場所へ運ぶ、動かす」という意味ですね。
物だけではなく人に対しても使います。例文の2番の「子供たちを動物園に連れて行く」のような感じですね。
次は “bring” の定義も調べてみました。そうすると、こんなことが書いてあるんです。
to come to a place with somebody/something
この定義を「”a place” に来ること」と訳してはいけません。”come” は「行く」を表すこともあります。
【相手の場所に近付いていく時は “come” を使う】という黄金ルールを思い出してくださいね。
実は “bring” も “come” と同じような性質を持っていて、自分のところに「持ってくる(連れてくる)」だけではなく、「何かを持って(誰かを連れて)相手の場所に行く」にも使われるんです。
なので「持って行く(連れて行く)」は “take” にも “bring” にもなり得ます。
例文の1・2番、4・5番を見ると明らかですよね。
“take” と “bring” の使い分け
“take” も “bring” も「持って行く(連れて行く)」を表すことができるとしたら、これらはどう使い分けたらいいのでしょうか?
答えは簡単です。ポイントは、持って行く場所です。
“bring” は「何かを持って(誰かを連れて)相手の場所に行く」にも使われると先ほど紹介しました。なので、話している人が相手のところへ「持って行く(連れて行く)」のが “bring“。
それに対して、そうではないどこか別の場所へ「持って行く(連れて行く)」のが “take” です。
方向性を感じることが大切
この “bring” と “take” の違いは、方向性の違いを感じ取ると簡単に使い分けられます。
“bring” は「ここに持ってくる」「そっちに持って行く」という、話し手・聞き手に向かってくるようなイメージですね。
それに対して “take” は「どこか別の場所へ持って行く」という話し手・聞き手の場所から離れていくイメージです。
このイメージさえ思い浮かべられたら、咄嗟の時にも使い分けることができますよ。
日常的に使う表現なので、“go” と “come” の使い分け とともに、しっかり使えるようにしておきたいですね!
■”bring” のイメージがしっかりできていると “BYO” もスッキリ理解できるはずです↓