今週末はハロウィンですね。
ハロウィンと言えば仮装ですが、ドラキュラや魔法使い、スーパーマンが着けている「マント」って英語で何て言うのでしょうか?
「マント」ってなんとなく英語っぽい響きなので、”mant” で通じそうな気もしますが、そんな単語はないんです。
「マント」を英語で言うと?
手元にあった和英辞書で「マント」を引いてみると、
[F manteau]
(新和英大辞典)
a mantle
a cloak
a cape
と書かれていました。「マント」はフランス語の “manteau” から来ているんですね。なので、英語ではありません。
“a mantle” と辞書には書いてありますが、スーパーマンやドラキュラなどの「マント」を表すときには、個人的には耳にしないなぁ…という感じがします。
私が耳にしたり目にするのは、上の辞書に書いてある2つ目と3つ目の、
- cape
- cloak
です。では、この2つは何が違うのでしょうか?
“cape” で表す「マント」
スーパーマンやバットマン、ダースベイダーが着けている、ヒラヒラした薄い布の「マント」は “cape” と呼ぶことが多いです。
“cape” には特徴がいくつかあって、
- 袖がない
- 首元で結ぶ(留める)
- 肩から垂れ下がる
- 比較的短い
です。スーパーマンなどのヒラヒラしたマントは丈が長いですが、それでも “cape” と呼ばれます。
丈が短い “cape” は衣類のアウターで、下の写真のような上半身だけを覆う、短くて袖がないものをイメージすると分かりやすいかもしれません。
他には、シャーロックホームズのコートにも “cape” がついているイメージです↓
“cloak” の意味とは?
もう一つの「マント」を表す “cloak” とは、こんな感じのものです↓
スーパーマンがつけているような薄いヒラヒラしたマントではなくて、もっとどっしりした長いコートのようなマントは “cloak” と呼ばれます。
映画やドラマで「黒いマントの人物」みたいな怪しいイメージもありますが、”cloak” とは英英辞書で意味を見てみると、
a loose outer piece of clothing without sleeves, that fastens at the neck, and is worn instead of a coat
(Cambridge Dictionary)
と書いてあるように、コートの代わりとして着るようなものを指します。”cloak” の特徴は、
- 袖がない
- 首元で結ぶ(留める)
- 丈が長い(足首あたりまである)
- 全身をすっぽり包む、覆い隠す
- フードがついていることも多い
で、昔は雨や風・雪などから身を守る防寒具として着られていたので、分厚くて体全体を覆ったりフードが付いていたりするんですね。
“cape” のところに出てきたアウターの写真とは長さが全然違いますよね。”cloak” はものすごく丈が長いです。
一見 “cloak” っぽくても、袖がある死神の黒い衣装みたいなものは “robe” なので、袖がないものを基本的に “cloak” と呼びます。
ちなみに、美術館やホテルにある「クローク」は “cloak” を預けたことから、この名前がついていますが、英語では “cloakroom” と言います。
“cape” と “cloak” の違いは微妙
“cape” と “cloak” は上で紹介したように違うものを指します。
「マント」の意味としては、短いものやヒラヒラした布が “cape”、全身をすっぽり隠すコート的なもの が”cloak” というイメージです。
ただ実際には、コスチュームの「マント」にはどちらも使われていて、スーパーマンやバットマン・ダースベイダーの「マント」は “cape” と呼ぶことが多いものの、ドラキュラや魔法使いのマントなんかは “cape” と “cloak” の両方が使われているのを目にします。
使い分けが微妙な場合もありますが、違いをイメージするのに役にたてば嬉しいです!