ニュージーランドで子どもが小学校に通っていた時のこと。毎日送り迎えをしていたので、先生や他の子供たちと話す機会もたくさんありました。
ある日の朝、いつも通り子どもを学校に送りに行くと、仲良しの子が近づいてきて私にこう言いました。
「帽子を探すの手伝ってくれる?」と。
持ってきたはずの帽子が鞄の中を探しても見つからない、というので「探すのを手伝って」と私に頼んできたのでした。
では「帽子を探すのを手伝ってくれる?」って英語でサラッと言えますか?
今回は、意外とうろ覚えの人も多い「(人)が〜するのを手伝う」の英語表現をおさらいします!
「手伝う」を英語で言うと?
「手伝う」を英語で?と言われたら、何と答えますか?
“help” ですよね。“help” は「助ける、手伝う」を表す定番の単語です。例えば、
- Let me help you.
手伝うよ - Help (me)!
助けて - I would appreciate it if you could help me.
手伝ってもらえるとありがたいのですが
みたいな感じです。「人を手伝う(助ける)」は英語で言うと【help+人】になります。
では次に「人が〜するのを手伝う」はどう表すのか見てみましょう。
「人が〜するのを手伝う」を英語で言うと?
冒頭に出てきた子は「帽子を探すのを手伝ってくれない?」を英語でこう言いました↓
- Can you help me find my sun hat?
「探すのを手伝う=help me find」ここがポイントです。「人が〜するのを手伝う」は、
help+人+動詞の原形
という表現がとってもよく使われます。と言うのも、実は、
help+人+to 動詞の原形
でも間違いではありません。実際に辞書や参考書には「help somebody (to) do」のように書いてあると思います。
ただ、実際に私がネイティブから耳にするのは圧倒的に “to” なしの【help+人+動詞の原形】の形が多いんです。
以前に訪れたキャンプ場のシャワーにもこんな張り紙がありました↓

- To help us keep these facilities clean and tidy: Please make sure the shower curtains are inside the shower tray when showering
なので「私たちがこの設備をきれいに保つのを助けるために、シャワーを浴びるときはシャワーカーテンを床の縁の内側に入れてください」ということですね。
他にも「人が〜するのを手伝う」の例を挙げてみると、
- I helped an old man cross the road.
おじいさんが道を渡るのを手伝いました
みたいに言ったり、ニュージーランドの小学校で「手巻き寿司を作る授業」をお手伝いしたことがあったのですが、後日子供たちからもらったお礼のカードには、
- Thank you for helping us make sushi.
と、たくさんの子供たちが書いてくれていました。
「〜するのを手伝う、助ける」も「help+動詞の原形」
上で紹介したのは「誰かが〜するのを手伝う(助ける)」でしたが、主語の人自身が「〜するのを手伝う、助ける」を表す場合にも、
help+動詞の原形
が使われます。これは具体的にどういうことか例を挙げてみると、
- She helped organize the event.
彼女はそのイベントを企画するのを手伝った - There are lots of things you can do to help reduce waste.
ゴミを減らすのを手伝う(助ける)ためにできることはたくさんある - We all need to do our bit to help save the planet.
私たちは皆、地球を救うために自分の役割を果たす必要がある
この【help+動詞の原形】使い方では「手伝う、助ける」という日本語訳がしっくりこないことも多いのですが「〜するのをより簡単にする、楽にする」というイメージです。
「help+人+with 〜」も覚えておきたい
そして「〜を手伝う」を表す場合にもう一つよく使われるのが、
help+人+with+何を
です。例えば、
- My dad helped me with my homework.
お父さんが宿題を手伝ってくれた - Can you help me with this?
これ、手伝ってくれない?
みたいな感じですね。“help” のすぐ後ろに目的語を入れる場合には「人を手伝う、助ける」という意味になるので「(何)を手伝う、助ける」を表す場合には「人」の後ろに “with 〜” を入れるんですね。
なので、よくある間違いですが、
- My dad helped my homework.
とは言えません。
もう一つ例を挙げると、上に出てきた子供たちからのお礼のカードに、
- Thank you for helping us with the sushi. It was oishii!
と書いてくれている子もいましたよ。
“help” は基本の単語なので日常生活でとてもよく使います。特に最初に紹介した【help+人+動詞の原形】は使い方をしっかり覚えて自然に口から出てくるようにしておきたいですね。
■ネイティブがよく使う「手伝いましょうか?」の英語表現はこちらで紹介しています↓