映画『ライオン・キング』をご覧になった方は覚えているかもしれませんが、
- プライド・ランド
- プライド・ロック
という言葉が物語に出てきますよね。また、英語では、ライオンの話になると、
- a pride of lions
という言葉もよく使われます。
でも、この「プライド(pride)」は日本語で言う「プライドが高い」の「プライド」とはちょっと違うんです。では、どんな意味だと思いますか?
“pride(プライド)” にはこんな意味があった!
映画『ライオン・キング』に出てくる、主人公のライオンたちが暮らすのが「プライド・ランド(英語では Pride Lands)」で、その象徴と言えば高々とそびえ立った岩「プライド・ロック」です。
私はずーっと、ライオンは百獣の王で「誇り」高い生き物なので「プライド」という言葉が使われているものだと思っていました。
ところが、あるとき気づいたんです。英語の “pride” には別の意味があることに。その意味とは、
a group of lions
(Cambridge Dictionary)
そうなんです。”pride” には「ライオンの群れ」という意味があるんです。
“pride” は「ライオンの群れ」
National Geographicのウェブサイトを見てみると、こんなことが書かれています↓
Lions are the only cats that live in groups, which are called prides.
(nationalgeographic.com)
ライオンは集団(群れ)で生活する唯一のネコ科動物であり、その集団はプライドと呼ばれる、ということですね。
なので、冒頭に出てきた “a pride of lions” や、単に “a pride” と言うと「ライオンの群れ」を意味します。そして、このライオンの習性は、
- Lions live in prides.
のようにも言われますが、これも「ライオンは群れで生活する」という意味です。「群れ」という意味を知らなければ「プライドに生きる」みたいに勘違いしてしまいそうですね。
ちなみに「誇り」の意味では数えられない名詞なので ” a pride” とは言いません。
↑ライオンのように群れで一緒に暮らす動物は、よく “social animals” とも表されます
動物の「群れ」を表す英語
ライオンの “pride” は普通、血縁関係にある十数頭のメス(lioness)とその子ども、そして最大3頭のオスライオンで形成される特別なものだそうです。
ライオンの「群れ」は特別に “pride” と呼ばれますが、一般的に「群れ」は “group” でも表せます。
また、牛や象の「群れ」は “herd“、羊やヤギ・鳥の「群れ」は一般的に “flock“、そしてクジラやイルカの群れは “pod” と呼ぶことが多いですが、他の動物の「群れ」を表すときに面白い表現が使われることがあるんです。いくつか挙げてみると、
- サルの群れ:a troop of monkeys(troop:部隊、軍隊)
- キリンの群れ:a tower of giraffes
- クマの群れ:a sloth of bears(sloth:ナマケモノ)
- オオカミの群れ:a pack of wolves
- バッファローの群れ:a gang of buffalo
- ワニの群れ:a bask of crocodiles(bask:日光浴をする)
- ヒョウの群れ:a leap of leopards(leap:跳ぶ、跳ねる)
- フクロウの群れ:a parliament of owls(parliament:国会、議会)
- カラスの群れ:a murder of crows(murder:殺害する)
- ガチョウの群れ:a gaggle of geese(gaggle:うるさい集団)
- アリの群れ:an army of ants
- 魚の群れ:a school of fish
これらは日常的に使われるものではないので覚える必要はないと思いますが、ライオンの群れを表す “pride” はわりとよく使われるので、これを機に覚えてしまいましょう!
■動物にまつわる英語コラムはこちら↓