先日、ちょっと懐かしい曲を耳にしました。
それはShawn Mendes(ショーン・メンデス)という青年が歌う『Life Of The Party』という曲なのですが、ご存じですか?
私はこの曲が流行っていた当時よく耳にしていたのですが、ちゃんとした歌詞はプロモーションビデオを見て初めて知ったんです。
全体の歌詞もすごくいいのですが、今回は曲の中に何度も出てくる「普通の」を表す単語と、その他の「普通」を表す英語表現を取り上げたいと思います。
「普通」は英語で何て言う?
この曲はかなり聞き取りづらい箇所がありますが、プロモーションビデオには歌詞が手書き風に出てくるので、何と歌っているのか分かりやすいです。
そして、そのサビの部分に「普通の」という表現が出てきます ↓
見つかりましたか?「普通の」という表現が出てくるのはサビの、
- We don’t have to be ordinary.
という部分です。まずは “ordinary” で表す「普通」から見てみましょう。
“ordinary” で表す「普通」
この曲を聞いた時にふと思いました。日本語の「普通」って英語でどう表すんだろう?と。
「普通を英語で言うと?」と言われると真っ先に思い浮かぶ単語は、もしかしたら “normal” かもしれません。
でも、人に対して「平凡な」という意味の「普通」を表す場合は、この曲にもあるように “ordinary” がよく使われます。
“ordinary” の意味を英英辞典で確認してみると、
- average, common, or usual, not different or special
- not particularly good or impressive
(ロングマン現代英英辞典)
で「並みの、平凡な、ありふれた、特別なところがない」というイメージですね。人だけでなく「普通の生活、平凡な人生」なんかも “ordinary life” と表現したりします。
日本語で「普通の人」は特に悪いイメージはないかもしれませんが、英語で “You’re ordinary” と言ってしまうと、かなり失礼になる可能性があります。
反対語は “extraordinary” で「並外れた、非凡な」という意味になります。
“normal” が意味する「普通」
日本語でも「ノーマル」と言うように、”normal=普通” という意味はよく知られていると思います。
では、どんな「普通」に使うのでしょうか?
“normal” は「通常の」「正常な」という意味合いでよく使われます。
例えば、事故などで電車のダイヤが乱れていた後に「通常に戻る」ような場合には “back to normal” と言いますし、血液検査などの数値が「正常な」場合も “normal” と表されます。
また、オフィスやショップが年末年始・祝日などで「特別な営業時間」を設けることがありますよね。それに対する「通常営業時間」も “normal” を使って “normal (office) hours” で表します。
反対語は “abnormal(異常な)” なので、「異常でない」のが “normal” です。
人に対して “normal” を使うと「変ではない」というニュアンスの「普通」になります。
まだまだある「普通」を表す単語
身長などが「平均的な」場合の「普通」や、映画などが平均的な面白さの「普通」には “average” を使ったり、名前などが「ありふれた」という意味の「普通の」は “common” で表したりします。
サイズが「普通」は “medium” でも表せることも多いです。
ちなみに、日本では「S、M、L」のように略して「(コーラの)Mサイズ」なんて言いますが、英語では “M size” とは言いません。”medium” と言います。
さらに、”regular” も「普通の」を表現したい時に使えます。
例えば、またサイズの話になりますが、コーヒーを注文する時の「普通のサイズ」は “regular” とも言います。
または、友達がダイエットコーラを注文したとして、その後で自分がダイエットでもゼロでもない「普通のコーラ」を頼みたい場合は、
- Just a regular coke, please.
普通のコーラをください
のように表現すると思います(”normal/ordinary” でもしっくりきます)。
ハーブティーやフレーバーの付いた紅茶ではない「普通の紅茶」が欲しい時は “ordinary/regular tea” どちらも使われていると思います。
■「ふつうの紅茶」など、紅茶にまつわる英語表現はこちらで詳しく紹介しています↓
そして「今日は普通な1日だった」みたいな「いつもの、普段の」という意味での「普通の」は “usual” でも表せますよね。
さらに、1つの単語ではありませんが “nothing special” も「特別なところがない=普通」を表すときによく使われます。
- It isn’t bad, but it’s nothing special.
悪くないけど普通だね
みたいな感じです。
単語のニュアンスをつかむことが大切
日本語の「普通の」は使える幅が広くて、そのまま英語に直訳しようとしても上手くいかないことが多いですし、今回紹介したいろんな「普通の」を表す表現も、人によっては違う単語を使うかもしれません。
英和辞典で日本語訳だけを覚えるよりも、英英辞典を使ってニュアンスを確認したり、”normal” と “abnormal” のように反対語を知ると、その単語がもつニュアンスが理解しやすいこともあります。
そして何よりも、実際に使われている様々な英語表現にふれるのが、違いを理解する近道かもしれませんね。
■「身長」や「体型」を表す表現はこちらで詳しく紹介しています↓
■日本人が「普通」「まあまあ」と言う時によく使う “so so”。ネイティブも使う?