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これから何か大きなこと・大事なことを控えている人に声をかける時、日本語でよく使うフレーズは「頑張ってね」ですよね。
テストの前や面接の前などに限らず「頑張って」は何かと出番の多い言葉です。
「頑張る」は英語で “do one’s best” と学校の授業で習った方も多いと思いますが、では「頑張ってね」も “Do your best!” でいいのでしょうか?
実は、人に「頑張ってね」と言う場合には “Do your best!” は使わないんです。
“do one’s best” ってどんな意味?
「頑張って」に “Do your best!” が使えないなら、学校で教わった「頑張る=do one’s best」というのは間違いだったのでしょうか?
そんなことはありません。オックスフォード新英英辞典にもちゃんと
do all one can
と書いてあります。「最善を尽くす」ということですね。
- I did my best.
私は頑張りました(最善を尽くしました) - He did his best not to laugh.
彼は笑わないように頑張った(最善を尽くした)
などはナチュラルな表現で、違和感はないと思います。
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でも、これから新天地で生活する人に「新しい場所でも頑張ってね」と言うような、これから何かに挑戦したり、何かが待ち受けている人に対しては “Do your best in your new place!” とは言わないんです。
“do one’s best” は基本的には自分自身が「頑張る、頑張った」場合に使われ、誰かを目の前にした「頑張って」という応援にはほとんど使われません。
「頑張ってね」の定番と言えば、コレ
日本語の「頑張ってね」は何かにつけてよく使われますが、それぐらいよく使われる英語のフレーズが、
Good luck!
です。“Good luck!” については以前に紹介しましたが、この “Good luck” は本当によく使われます↓
“Good luck” は「幸運を」というよりも「上手くいきますように」という願いを込めた言葉です。
なので、これから何かを控えた人に対して幅広く使われる、というわけです。例えば、テストを控えた人には、
- Good luck on your exam.
試験がうまくいきますように
なんていう言葉をかけたり、新天地でこれから新生活を始める人にも、
- Good luck in Tokyo!
東京での成功を祈ります
などと声をかけることができます。
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日本語では「試験頑張ってね」「東京でも頑張ってね」と言うことが多いと思いますが、これは「うまくいくように」という思いが込められた言葉ですよね。なので “Good luck” がしっくりくるんです。
“Good luck” は軽い挨拶代わり?
“Good luck” は相手が「明日、面接なんだ」と言ったときの返しとして使うこともできますが、別れ際にもよく使われるんです。
日本語でも別れ際に「じゃあね、明日の面接頑張ってね」と言ってバイバイすることがありますよね。そんな感じです。
別れ際に相手が面接を控えているのを思い出したら “Bye. Good luck with your interview!” と言って去っていく、というような使い方です。
私が妊娠中のときにも、別れ際に “Good luck with your baby!” とよく言われました。「何かを控えている」というのは必ずしも直近のことでなくてもいいんですね。
“Good luck” と同じようなニュアンスで “All the best” というのもありますよ。
「頑張ってね」にもいろいろある
今回紹介した “Good luck” は、これから何かに挑戦したり、大きなことを控えている人に対して言う「頑張ってね」でした。
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なので、マラソン大会の沿道で応援するようなときの「頑張れー!」のように、現在進行形で何かを頑張っている人の応援には使いません。
日本語の「頑張る」「頑張って」は色んなシチュエーションで使えてとっても便利な言葉だけに、英語にするのが大変な言葉でもあります。英語では場面によって違う表現をしないと違和感があるからです。
今回紹介した以外の場面で使える「頑張って」というフレーズも、今後のコラムで紹介していきたいと思います。
■「みんなで頑張って乗り越えよう」みたいなニュアンスの「私たちならできる!」「頑張ろう!」には “We got this!” がよく使われます↓
“best” にまつわるコラムはこちら
■ネイティブは “try my best” という表現を、日常生活の中でこんなふうに使います↓
■”make the best of 〜” と “make the most of 〜” の違いとは?
■手紙やメールの結びには “Best regards,” や “Best wishes,” というフレーズが使われることもあります↓