以前、“finish” を使わずに「終わらせる」を英語で言うと?というコラムを紹介しました。
そこでは “get 〜 done” という表現を紹介しましたが、この “done” という単語は会話の中で本当にとてもよく使われる単語なんです。
今回は、そんな “done” の使い方に焦点をあててみたいと思います。
“done” の意味と使い方
“done” の意味は?と聞かれたら「”do” の過去分詞形」と答える人が多いと思います。学校の授業では “do-did-done” のように教わりましたよね。
では、使い方はどうでしょうか?”done” は例えば、こんなふうに使います。
何かをやろうとして色んな方法を試してみたけど上手くいかなくて、他の人にお願いするような時。その人がやろうとしている方法を見て「それ、もうやったんだけど(ダメだったよ)」と言う場合には、
- I’ve done that.
がよく使われます。
「それ、もうやったよ」は直訳すると “I did it.” と言いたくなりますよね。でも、こういう場合に周りのネイティブがどんな表現をするのか注意して聞いていると、”I’ve done that.” のように “have done” を使う人が圧倒的に多いんです。
こんなふうに “have+done” の形で使われる “done” もありますが、実はもっともっとよく使われる “done” が他にあるんです。
形容詞の “done” で表す「済んだ」
よく使われるのは、”be+done” という形で使われる形容詞の “done” です。
この “done” の意味を英英辞書で見てみると、
finished or completed
ロングマン現代英英辞典
と書かれています。「済んだ」というニュアンスですね。では、実際にはどんなふうに使われるのか見てみましょう!
例えば、私が図書館でコピー機を借りた時、スタッフのお姉さんに、
- Let me know when you‘re done.
と言われました。これは「終わったら教えてね」ということです。
さらに、カフェなどのカジュアルなお店では、食べ終わったお皿やカップをスタッフが下げに来た時に、
- Are you done?
- All done?
と聞かれることがあります。これは日本語で言う「お済みですか?」ですが、もっとカジュアルな表現です。
また、何かをやっていて「あともう少しで終わるよ」と言うときにも、
- I‘m almost done.
のように形容詞の “done” が使われます。
こんな “done” をたくさん耳にするうちに、私は “done” の使い方でちょっと興味深いことに気付いたんです。
“be+done” の主語が面白い
先ほど紹介した “done” の使い方は、日本語から英語にするのは比較的簡単だと思います。
- あなたが終わったら → when you’re done
- 私はもうすぐ終わるよ → I’m almost done
英語にするときに、主語がパッと思い浮かびますよね。でも実は、日本語で考えた場合と主語が違うなぁ…というケースもあるんです。
それは、歯の詰め物が取れて歯医者に行った時のこと。治療中に口を開けっ放しで「しんどいな…」と思っていると、タイミング良く先生が「もうすぐ終わりますよー」と言ってくれました。
これを英語にすると、どうなると思いますか?
“It’s almost done.” と言いたくなりますが、先生はそうは言わなかったんです。先生が言ったのは、
- We‘re almost done.
でした。さらに、他にもこんなことがありました。
友達の家に遊びに行くと、家の前の道路が工事中でした。そして私が帰るときに、友達が窓の外をチラッと見て「もう(工事は)終わったかしら」と言ったのですが、それも、
- I wonder if they‘re done.
だったんです。必ずそうなるとは限りませんが、”be+done” は人が主語になることがとても多いように思います。
覚えておきたい “Are you done?” の使い方
最後にもう一つ、役立つ “done” の使い方を紹介しておきましょう。
こんな場面を想像してみてください。
郵便局の作業台にボールペンが備え付けられていることって多いですよね。そのペンを使いたいけど、他の人の近くにあってまだ使っているのか分からないような場合。
そんな場合には日本語で「使ってますか?」や「これ、使ってもいいですか?」と尋ねると思います。なので、英語にすると “Can I use the pen?” などと聞くことが多いかもしれません。
もちろんそれでもいいのですが、こんな場合には、
- Are you done (with the pen)?
(そのペン)使い終わりましたか?
と聞けばいいんです。他にも、ATMや駅の券売機などで前の人が使い終わったのか、まだ使いたいのかよく分からない場合には、ひとこと “Are you done?” で解決できます。
これまであまり “done” を使いこなせていなかった、という方も簡単でシンプルな表現なので、ぜひ使ってみてくださいね。
■「終わらせる」は口語では “finish” よりも “get 〜 done” で表すことがとても多いです!↓
■レストランやカフェの接客で使われる “Are you done?” とその他の「お済みですか?」の表現はこちらで紹介しています↓