英語で未来のことを話すときには “will” を使うと学校で習いませんでしたか?
でも、ネイティブの会話には “will” だけじゃなくて “be going to” というのも出てきますよね。
これらは何が違って、どう使い分けたらいいのでしょうか?
“will” と “be going to” は、主語が “I” の時とそれ以外の時で使い方が変わってくるので、今回は主語が “I” の場合の “will” と “be going to” の違いを解説します!
“will” と “be going to” の違いとは?
解説が抜群に分かりやすい English Grammar in Useにはこんな2つの会話が載っています↓
English Grammar in Use
- Gary phoned while you were out.
–OK. I’ll call him back.- Gary phoned while you were out.
–I know. I‘m going to call him back.
この違い、分かりますか?1も2も最初の文章は全く同じですが、それに対する答えが違います。これを訳してみると、こんなふうになります↓
- 外出中にGaryが電話してきたよ
–了解。じゃあ、かけ直すよ - 外出中にGaryが電話してきたよ
–知ってるよ。かけ直すつもり
“be going to” は「〜するつもり」と訳しましょう、と学校で教わったと思います。この2つの会話の違いを理解するカギは「じゃあ、かけ直すよ」と「かけ直すつもり」にありそうですね。
©︎ktshawx
“will” と “be going to ” の使い分け
さらに解説を読み進めてみると、こんなことが書いてあります↓
will:We use will when we decide to do something at the time of speaking. The speaker has not decided before.
English Grammar in Use
be going to:We use be going to when we have already decided to do something.
つまり、これらの違いは「いつ決めたのか」です。
will:その発言をしている時に決めた「じゃあ、〜する」
be going to:すでに決めていた(予定していた)、もともとするつもりだった「〜する」
これをしっかり頭に入れて、例文をもう一度見てみましょう。
- Gary phoned while you were out.
–OK. I’ll call him back. - Gary phoned while you were out.
–I know. I‘m going to call him back.
1の例文の “I’ll call him back.” は、話しているその時に「電話をかけ直す」ということを決めています(それ以前には決めていない)。それに対して2の “I‘m going to call him back” は、話している時にはすでにかけ直すことを決めていた(予定していた)、ということです。
日本語訳で考えるのはあまりおすすめしませんが、”will” は「じゃあ〜するね」、”be going to” は「〜する予定」というニュアンスがあります。
“will” と “be going to” の違い。例文①
もう一つ違いが分かるように例を挙げてみましょう。
冷蔵庫にあった牛乳を飲み切ってしまった子どもがお母さんに「牛乳がないよ」と言う場面を想像してみてください。
- Mum, we’re out of milk. −OK, I‘ll go to the store later.
「ママ、牛乳がないよ」「了解。じゃあ後で買いに行ってくるよ」
次は別の日に、お母さんが「後でスーパーに行くけど、何か買ってくるものある?」と子どもに聞く場面です。
- I‘m going to go to the store later. Do you need anything?
会話では “be going to” は “be gonna” に略されることもあるので “I’m gonna go to the store later” でも意味は同じです。「後で買い物に行く予定だけど」ですね。
これらも “will” の場合にはその瞬間に「じゃあ〜するね」と決めているのに対して、”be going to” は発言している時点より前に行くことをすでに決めている「〜する予定だよ」がポイントです。
“will” と “be going to” の違い。例文②
次は “will” が使われて、”be going to” は使われない例を見てみましょう。
例えば、家族でリビングでくつろいでいた時に家の電話が鳴ったとします。誰かが「僕(私が)電話に出るよ」と席を立つ時には、
- I‘ll get it.
です。ここで “I‘m going to get it.” とは言わないんです。その理由は、今電話が鳴った瞬間に「(じゃあ)僕が出るよ」ということを決めているからですね。
“will” は不確かな未来のことを言う場合にも使う!
“will” はその場で決めたことを表す「じゃあ、〜するよ」に使われると紹介しましたが、実は不確かな未来のことを言う場合にも使うんです。
言っていることが逆じゃない?と思われそうですが、こんな例文を見てみましょう。
- What are you going to do this weekend? −I don’t have any plans. I‘ll probably just relax.
「週末の予定は?」「何もないよ。多分家でゆっくりするかな」
こんなふうに「〜する予定です」と決まっていない場合には “I’ll probably 〜” のように “will” が登場するんです。もしくは、”I might go to the cinema.(映画を見に行くかも)” のように “might” もよく使いますよ。
“will” は約束する時にも使う!
そもそも “will” という単語そのものには「意志」のニュアンスがあるので、未来の「〜するよ」という約束を表す場合にも使われるんです。例えば有名な映画のセリフに、
- I’ll be back.
がありますよね。これは “I’m going to be back.” だと「帰ってくる予定」といったスケジュール感が出ます。他にも、
- I’ll be there in 10 minutes.
10分でそっちに行くよ、着くよ
なんかも “will” が使える例です。こちらも “I’m going to be there in 10 minutes.” だと「10分で着く予定」というスケジュール感があります。
こう見てみると、”be going to” は単なる「予定・スケジュール」を表すと言えると思います。
また、もう一つの違いは “be going to” はインフォーマルな会話で使われることが多い、というのも大事なポイントです。
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とは言え、使い分けは微妙な場合も
“will” の使い方は他にもあったり、”will” でも “be going to” でも意味がそれほど変わらないこともあったりすることもあります。
実際に、DVDで英語字幕を出しながら映画を見ていると、画面に入る文字数制限のせいか、役者さんは “I’m gonna (=I’m going to) 〜” と言っているのに、字幕は “I will 〜” となっていることも結構あります。
ただ、今回紹介した違いを理解しておくと、今後 “be going to” を耳にしたときにスッと理解できるのではないかと思います。
■”be going to” は今現在の状況などから考えた根拠に基づく「〜になるだろう」という予測にも使われます↓
■”will” は「強い意思を表す」ということも頭に入れておくと、違いが理解しやすいかもしれません↓
■会話でとてもよく使われる “was going to 〜” とは?
【未来】にまつわる表現・文法は以下のコラムでも紹介しているので、ぜひ合わせてご覧ください!↓