“will” と “be going to” の違いは先日のコラム「will と be going to の違いと使い分け」で紹介しました。
“be going to” は「すでにすることを決めていたこと」や「もともとそうするつもりだったこと」に使うんでしたよね。
でも実は、それ以外にも “be going to” が使われる場合があるんです。今回は “be going to” の使い方を詳しくみてみましょう。
「〜するつもり」以外の “be going to” の意味
話している時点でもうすでに決めていた「〜するつもり」以外で “be going to” が使われるのは「〜になるだろう、〜が起きるだろう」という予測を表す場合です。
これもEnglish Grammar in Useの解説がとってもわかりやすいのですが、こんな場面を想像してください。
ある男性がダンボール箱を運んでいます。ところが箱が大きすぎて前が見えていません。その行く手には壁があります。
The man can’t see the wall in front of him.
He is going to walk into the wall.
When we say that ‘something is going to happen‘, the situation now makes this clear. The man is walking towards the wall now, so we can see that he is going to walk into it.
English Grammar in Use
前が見えていない男性は、そのまま歩いていくと壁に激突してしまいますよね。それは今見ているシチュエーションから明らかです。
こんなふうに「今の状況などから考えて、今後〜が起こる」という予測を表すときに “be going to 〜” を使うんですね。
今現在の状況などから考えた根拠や徴候に基づいて、というのがポイントです。
予測を表す “be going to” の使い方
この “be going to” を使う場面で、私が真っ先に思い浮かべるのは「遅刻をしそうな場面」です。
例えば、Aさんはいつも始業10分前に会社に着いているとしましょう。
でも今日は寝坊してしまって、いつもより30分遅い電車に乗りました。
すると、どうなるでしょうか?途中でどんなに頑張って走ったとしても、始業時間には間に合いません。そこで会社に連絡する時には “be going to” を使うんです。
- I’m sorry. I‘m going to be late.
すみません。遅刻します - I‘m going to be a little late.
少し遅れます - I‘m going to be 20 minutes late.
20分遅れます
このAさんの頭の中では、こんなふうな判断をしています↓
【今の状況】いつもは10分早く到着するけど、今日はいつもより30分も遅れている
【この先の予測】どんなに頑張っても間に合わない=遅刻する
なので、”be going to” を使っているんですね。
他にもある “be going to” を使う場面
他にも、空に真っ黒な雲が出てきて、今にも雨が降りそうと思った場合には、
- It‘s going to rain soon.
のように言えます。雨が降る徴候を実際に見て感じているんですね。
また、選挙の際に報道や事前調査の感じから判断して「○○さんが勝つと思う」と言う場合にも、
- I think ○○ is going to win the election.
のように言うことがあります。これも現在の状況から判断した今後の予測ですよね。
さらに、スポーツの試合前などには選手やコーチが、
- It‘s going to be a tough challenge.
のように言うこともよくあります。
“will” との違いは微妙なことも
“will” と “be going to” で表す「〜だろう」は違いがほとんどないこともあって、どちらも使われるということがあります。
“be going to” の方が現在の根拠に基づいて判断しているというニュアンスはありますが、実際にはどちらかしか使えないということはない場合も多いので、まずは上で紹介した基本的なニュアンスをおさえておくといいと思います。
■「〜するつもり」の “be going to” の使い方、”will” との違いはこちらで詳しく解説しています↓
■会話でとてもよく使われる “was going to 〜” とは?
■現在進行形や現在形で未来を表すのはどんな場合?