“want to 〜” の意味は?と聞かれると「〜したい」と答えますよね。確かにその通りです。
でも、たまに「〜したい」と訳すとしっくりこない “want to” もあるんです。
今回は、私自身が最初に聞いた時に「え?」とちょっと戸惑った “want to” の使い方をまとめてみたいと思います!
「〜しない?」「〜しようよ」の “Do you want to 〜?”
以前に紹介したコラムにも登場した例文で、私の友達がよくメールで送ってくるフレーズにこんなものがあります↓
- Do you want to catch up?
“catch up” は「久しぶりに会って話す」というニュアンスで使われるフレーズでしたよね。
でも、これを「久しぶりに会って話したい?」と訳してしまうと、ちょっと違和感がありませんか?
メールを送ってきているのは相手なのに、いきなり「あなたは〜したい?」と聞かれても困ります。
こんな “want” の意味は「〜したい?」と疑問に思って質問しているのではなく、こんなニュアンスで使われていることが多いんです↓
You use want in questions as a way of making an offer or inviting someone to do something.
(Collins Dictionary)
なので「〜しない?」「〜でもどう?」「〜しようよ」と誘うときにとってもよく使われるんですね。
- Do you want to catch up?
久しぶりに会って話さない? - Do you want to go out for dinner tonight?
今夜は外に食べに行かない? - Do you want to come along?
あなたも来ない?
という感じですね。カジュアルに「〜しない?」と誘うときには、この “Do you want to 〜?” が本当によく使われます。
「〜しようか?」の “Do you want me to 〜?”
上の “Do you want to 〜?” をちょっと変化させて「私が〜しようか?」と提案する時には、
- Do you want me to 〜?
がとってもよく使われます。
これも「私に〜して欲しい?」と訳してしまうと、なんだかちょっと上から目線な印象を持ってしまいますが、実はそうではありません。
単に「私が〜しようか?」と申し出るときにネイティブはとてもよく使います。
- Do you want me to cook tonight?
今夜、ご飯作ろうか? - Do you want me to go with you?
一緒に行こうか?
“should” の意味で使われる “want to”
“want to” は「〜したほうがいいんじゃない」のような “should” の意味で使われることもあるんです↓
If you tell someone that they want to do a particular thing, you are advising them to do it.
(Collins Dictionary)
アドバイスをする時に使うんですね。例えば、
- You want to see a doctor.
医者に診てもらったほうがいいよ - You don’t want to know.
あなたは知らないほうがいいよ
のような感じです。「あなたは〜したい/したくない」と直訳してしまうと、とっても違和感がありますね。
もっと丁寧にした “may/might want to 〜” は「〜した方がいいのでは?」「〜したらどうでしょう?」と柔らかい印象になるので、他人やあまり親しくない人に対してよく使われます。
「〜してくれない?」の “Do you want to 〜?”
最後に「〜してくれない?」とカジュアルにお願いする “Do you want to 〜?” を紹介しましょう。
- Do you want to give me a hand?
ちょっと手伝ってくれない?
のような使い方の “Do you want to 〜?” もあります。これも「〜したい?」と訳してしまうと、とっても違和感のある “want to” の使い方だと思います。
“Do you want to 〜?” はちょっとしたことを親しい人にお願いするときに使われることがあって、私が以前、赤ちゃんを連れた友達夫婦と外出していたら、友達が旦那さんに、
- Do you want to change her nappy?
ちょっとオムツ替えてくれない?
と言っていたことがあります。
こんな感じでカジュアルに「〜してくれない?」と頼むときに使われているのも、たまに耳にします。
「〜したい」だけじゃない “want to”
今回は「〜したい」と訳してしまうと、ちょっと違和感のある “want to” をいくつか紹介しました。
もちろん基本は「〜したい」で間違いないのですが、会話の中でちょっと「ん?」と感じたときには、今回紹介したことを思い出してみてくださいね!
■映画『アナと雪の女王』に出てきた曲『雪だるまつくろう』にも “Do you want to 〜?” が使われているのを知っていますか?